主人公の女性は、この男性に巡り合うまでは恋愛に対してもっと明るいイメージを持っていたでしょう。
恋愛とは、お互いの気持ちを尊重し愛し愛され合うはずのものだと。
しかし、全く違った形の恋愛があることを発見したのでした。
これほどまでにこの男性に狂おしくなるとは。
今までの人生においてこんな経験、したことがありません。
だから離したくないのです。他の女性に取られたくないのです。
そんな気持ちを知ってか知らずか、男性は気ままに女性を翻弄します。
消えては現れ、また消える。
だからなのか、女性はすっかり男性の虜にされてしまっているかのようです。
男性がいなければ、生きてゆく勇気さえ失いそうだから。
そんな思いが1番の歌詞をしめくくります。
あなたがいるから生きてゆける
まわれ風車風車いつまでも
まわれ風車風車いつまでも
出典: かざぐるま/作詞:松山千春 作曲:松山千春
女性の主人公の思いが綴られた1節です。
「私の人生は全てあなたのためにあるのです。
あなたがいなかったら、どうしていいかわかりません。
あなたが笑顔でいてくれたら、私の心も晴れやかになるのです。
あなたが沈んでいたら、私も難破船のように沈むだけ。
これほど1人の男性を愛したことなんて、今までありませんでした」。
主人公の女性は本当に心からこう思ったのです。
「あなたと出会えて、本当によかった」と。
女性の心からの思いが、この1番の歌詞のサビに描写されているのです。
女性のまごころ
主人公の覚悟
貴方にさよならいわれたのなら
生きては行けない私だから
出典: かざぐるま/作詞:松山千春 作曲:松山千春
2番の歌詞からは、男性と離れたくない女性の女心が切々と語られます。
女性にとったら、男性の存在は人生の全てとなってしまいました。
だからちょっとやそっとのことは、許してしまうでしょう。
それが間違った愛の行方だとしても、女性は満足なのです。
それほど、この男性は主人公の女性の心を鷲掴みにしてしまったのでしょう。
それは女性も望んだ生き方に違いありません。
この人を離してしまったら、人生において最高の後悔をすることが予測できるからです。
この男性を離さないためにも、女性は人生の裏街道を歩んでいく覚悟なのです。
主人公は古風な女性?
いつでも貴方にきらわれぬよう
全てを捧げた私だから
出典: かざぐるま/作詞:松山千春 作曲:松山千春
2番の歌詞になって、主人公の女性の献身ぶりがますます深みにはまってゆきます。
本来、女性はここまで好きになった相手に尽くし切ることができるのでしょうか?
恐らく、世の女性全てからみたら否定的な意見も多く出ることでしょう。
いくら時代が70年代だからといっても、そこまで愛に盲目的になれるものではないからです。
そして「かざぐるま」の歌詞には、その答えはありません。
ただ、ひたすらに好きな男性に対して自らの愛を貫くだけです。
主人公の女性の一途すぎる生き方が「古風」といえるかどうかは定かではありません。
しかし、少なくとも主人公にとったら、これが愛の形なのです。
あなたといつまでも
ここで曲の歌詞は、1番と同じサビに入ります。
女性は、風がなければ回ることができない「かざぐるま」だと自分を例えているのです。
それは、ただひたすら愛している男性からの風でなければいけません。
女性の心は、他のどんな男性が誘いをかけても応じることができないのです。
それほどこの1人の男性を愛してしまったのです。
恐らくこの思いは、男性の命が尽きるまで続くものでしょう。
人生を終わるまで添い遂げたいという思いが女性の本望なのです。
そんな思いを込めて、サビの歌詞をもう1度続けて曲は終わっていきます。