JUJU
繊細で切ない女性の心情を歌い上げることにかけては、右に出るものはおそらくいないだろうと思われるアーティスト、JUJU。
その圧倒的な歌唱力は、周りの追随を許しません。
それもそのはず、彼女は12歳でジャズシンガーに憧れ、18歳で単身で渡米するなど、夢の為に努力を重ねる人でもありました。
喫煙者あったという彼女ですが、メジャーデビュー前にレコード会社のスタッフに”タバコかレコード会社か選べ”と言われて禁煙したというエピソードもあります。
その禁煙のおかげか、声も綺麗に、そして2オクターブも音域が広がったとのこと。
もし禁煙していなければ、今私たちが耳にしているJUJUの声は無かったのかも、と思うと、JUJUに喫煙を迫ったレコード会社のスタッフには感謝ですね。
7thアルバム「I」
2018年2月に、7枚目となるアルバム「I」はリリースされました。
このアルバムには、35thシングルの「いいわけ」と、36thシングルの「東京」も収録されています。
「いいわけ」は、レミオロメンやMr.Chiidrenなどのヒット曲をプロデュースしたことで知られる小林武史がプロデュースを担当。
JUJUの良さを存分に活かした、小林武史も大満足の作品となったようです。
また、「東京」は、東野圭吾原作の”新参者”シリーズの劇場版完結編の映画『祈りの幕が下りる時』の主題歌になりました。
プロデュースは”ナイスポジション”との愛称で親しまれる、蔦谷好位置。
蔦谷好位置は、米津玄師やエレファントカシマシ、back numberなど錚々たるミュージシャンのプロデュースを手掛け、数多くのヒット曲を世の中に送り出してきた名プロデューサーです。
2012年レコード大賞を受賞したJUJUの22thシングル、「ありがとう」も彼がプロデュースした作品です。
その他に東京事変のあの人も!
さらに、「I」には、シングル曲以外にも多くの有名プロデューサーやミュージシャンが参加しています。
アルバムタイトルともなっている「I」には、亀田誠治が参加。元東京事変のベーシストで、平井堅やスピッツ、GLAYなどのプロデュースも行っています。
ベーシストとしてもポルノグラフィティの大ヒット曲「ハネウマライダー」や、平井堅の大ブレイクのきっかけとなった「大きな古時計」にも参加。
今までにプロデュースや編曲、楽曲提供などを行ったアーティストは200以上にもなります。
小田和正の曲も!
そして「あなたがくれたもの」には、なんと小田和正が参加。
小田和正はJUJUを高く評価しており、2001年から続く自身の音楽番組『クリスマスの約束』には2009年から毎年出演しています。
今回の「あなたがくれたもの」では、作詞(JUJUとE-3と共作)、作曲、編曲、プロデュースはもちろん、ピアノ、ギター、コーラスでも参加するという力の入れよう。
JUJUのヴォーカルレコーディング・ディレクションまで担当するなど、かなり熱心に制作にかかわったようです。
その他にもアルバムのトップを飾る「Love Is Like」の作詞には、EXILEやのCHEMISTRY、東方神起などのプロデュースや様々なアーティストの作詞を手掛ける松尾潔。
また中島美嘉やflumpoolなどのプロデュースで定評のある玉井健司が作詞、作曲にも参加した「believe believe」。
かなりの強力メンバーによって制作されたアルバムということになりますね。
かわいそうだよね(with HITSUJI)
平井堅が初めて楽曲提供
そして今回ご紹介する「かわいそうだよね(with HITSUJI)」は、平井堅が初めて他のアーティストに提供した曲になります。
作詞、作曲ともに平井堅が担当、編曲とプロデュースは亀田誠治が行いました。
色々なヒット曲を持つにもかかわらず、曲を描くのが得意じゃないと語る平井堅。
だから人に曲を提供するなんて自信がないのはもちろんだし、責任も持てないからと、基本的に断っていたようです。
傍から見ればそんなことないだろう、と思うけれど、不思議なものですね。
「瞳を閉じて」や「思いがかさなるその前に…」など、名曲を生み出しているのに、”得意じゃない、自信がない”とは……。
それでも今回はJUJUの頼みなら、とひと肌抜いてくれたようです。
従来のJUJUの曲とは一味違った、”心の嗚咽”みたいなものを表現したかっというこの曲。
ジャズをルーツとしたJUJUが歌うと、大人の女性の悲哀を見事に表現した迫力ある作品に仕上がっていますね。
HITSUJIの正体は……?
この曲のタイトルにある”with HITSUJI"はの正体は、女優の吉田羊。
演技に定評のある女優の彼女ですが、楽曲参加は今作が初めてにもかかわらず、JUJUに引けを取らない味のある歌いっぷり。
JUJUとのデュエットの部分も、声の質がとてもよくあっているように思えますね。
MVはこちら!
MVでは、JUJUが黒、吉田羊が対照的な白の衣装をまとっています。
シンプルにピアノで歌いあげるこの曲ですが、JUJUの迫力はさすがの一言。
そしてやはり女優、吉田羊の存在感は凄いですね。何気ない動作一つ一つが印象的です。
シンプルにピアノで歌い上げるこの曲の世界観がよく表れたMVですね。