サカナクション「ナイトフィッシングイズグッド」

配信シングルとしてリリース

「ナイトフィッシングイズグッド」は2007年12月26日にリリースされた2作目の配信限定シングルです。

クラシック音楽のスタイルを採用した合唱とも呼べるような楽曲の構成は、非常に難解で楽曲の長さも長く、6分もあります。

その難解さゆえに制作時に一旦2つの曲に分割して制作を進め、アレンジを重ねた末にその2曲を合体させるというとても珍しい手法を用いて「ナイトフィッシングイズグッド」は完成しました。

アルバム「NIGHT FISHING」

NIGHT FISHING
サカナクション
ビクターエンタテインメント

また「ナイトフィッシングイズグッド」は2枚目のアルバムである「NGHT FISHING」の裏リード曲として3曲目に収録されました。

このアルバム2008年1月23日にリリースされました。

裏リード曲というのはあくまでこの楽曲を押し出したかった山口一郎による位置づけで、本来のリード曲は2007年12月5日に配信された楽曲である「サンプル」でした。

こちらの楽曲が基本的にプロモーションに使用され、彼らの地元である北海道のラジオ局で多く放送され、エフエム・ノースウェーブのチャートランキング、「SAPPORO HOT100」では最高5位を記録するほどとなりました。

オリコンアルバムチャートでは53位を記録し、まだまだ知名度の低かった彼らにとってこのチャートインは大きな意味を持ちました。

またこのアルバムは2015年3月にリマスタリングされたアナログ盤と廉価盤、そして、ハイレゾ音源のデジタル・オーディオがリリースされました。

本当はこの時期にアルバム「懐かしい月は新しい月 〜Coupling & Remix works〜」をリリースする予定でしたが、ベースの草刈愛美が妊娠をしたことで、産前休業に入ったために復刻版がリリースされたのです。

しかし、その後、リリースされた「懐かしい月は新しい月 〜Coupling & Remix works〜」には「ナイトフィッシングイズグッド (Iw_Remix)」が収録されました。

また「NIGHT FISHING」の特設サイトも開設されています。

跳ねる!テクノロック、新種サカナクション。

そして、この「NGHT FISHING」が地元である北海道を拠点として制作したアルバムの最終作となり、このアルバム以降は東京に拠点を移しての制作に変わりました。

釣りが好きな山口一郎


また「ナイトフィッシングイズグッド」という印象的なそのタイトルはどこから来ているのでしょうか。

その答えはサカナクションのほとんどの楽曲を制作し、ボーカル・ギターを担当する山口一郎の趣味にあると考えられます。

彼は大の釣り好きであり、自信のinstagramには釣りの様子を写した写真を投稿するほどです。

ミュージックビデオ

「ナイトフィッシングイズグッド」はアルバムリード曲ではないもののミュージックビデオが制作されています

というのも、山口一郎は「ナイトフィッシングイズグッド」をリード曲にすることを推していました。

しかし、スタッフは「サンプル」をリード曲にし、ミュージックビデオを制作することを推していたため、対立することとなりました。

最終的には、「ナイトフィッシングイズグッド」は曲の長さが6分もあり、ミュージックビデオを制作しても音楽専門チャンネルなどで放映されないという理由から「サンプル」が採用されましたが、山口一郎は諦めませんでした。

彼は現在、主流となっているYouTubeなどでのプロモーションの可能性にいち早く気付いていたのです。

そして、クオリティーは低いながらも「ナイトフィッシングイズグッド」のミュージックビデオを自主制作し、YouTubeにアップしました。

それでは次のセクションでは「ナイトフィッシングイズグッド」の歌詞を見ていきましょう。

「ナイトフィッシングイズグッド」の歌詞を見てみる

いつかさよなら 僕は夜に帰るわ 何もかも忘れてしまう前に
ビルの灯りがまるでディレイのように流れてた いつまでも

出典: https://twitter.com/w1_lsm/status/914855885016506370

ビルの灯りが川面に揺らめいて映る情景が浮かぶような導入部分になっています。

「夜に帰る」というフレーズからは一日を終えて、終着地点に向かっていくような印象を受けます。

今日にさよならを告げ、今日あった出来事を忘れないように振り返りながら、川面を見つめているのかもしれません。