吹きぬける風のような
おれの住む世界へ
一度はおいでョ
荒れ果てた大地にチッポケな花を一つ
咲かせておこう
おれもきっと君のいる太陽のあるところへ
行ってみるよ そしてきっと言うだろう
来てみて良かった 君がいるから
出典: イメージの詩/作詞:吉田拓郎 作曲:吉田拓郎
拓郎の詞は「字余り字足らず」と言われます。
「一つの音符に一つの文字を当てはめましょう」という大原則は、ルールを破る拓郎の登場で根底から覆されました。
早口で言葉を詰め込みますから、必然的に歌詞の量も多くなります。まだまだ続きます。
長い長い坂を登って
後ろを見てごらん 誰もいないだろう
長い長い坂をおりて
後を見てごらん
皆が上で 手を振るサ
きどったしぐさがしたかったアンタ
鏡を見てごらん
きどったアンタが映ってるじゃないか
アンタは立派な人サ
出典: イメージの詩/作詞:吉田拓郎 作曲:吉田拓郎
人を食ったような歌詞ですね。老成してるっていうんですかね。
ディランというお手本がいたにせよ、この詞を23歳で書いたんだからすごいです。
激しい激しい恋をしているおれは
いったい誰のもの
自分じゃ 言いたいのサ
君だけのおれだと 君だけのものだと
裏切りの恋の中で
おれは一人もがいている
はじめから だますつもりでいたのかい
僕の恋人よ
出典: イメージの詩/作詞:吉田拓郎 作曲:吉田拓郎
若さと成熟の狭間に揺れる
古い船には新しい水夫が
乗り込んで行くだろう
古い船をいま 動かせるのは
古い水夫じゃないだろう
なぜなら古い船も 新しい船のように
新しい海へ出る
古い水夫は知っているのサ
新しい海のこわさを
出典: イメージの詩/作詞:吉田拓郎 作曲:吉田拓郎
詞の一節にある「古い船をいま動かせるのは古い水夫じゃないだろう」は、この歌が収録されていたアルバムのタイトルです。
なんと長いタイトルでしょうか。しかしこの歌詞にも野心がにじみ出ています。若くなければ書けませんよ。
いったい
おれ達の魂のふるさとってのは
どこにあるんだろうか
自然に帰れっていうことは
どういうことなんだろうか
誰かが言ってたぜ
おれは人間として 自然に生きてるんだと
自然に生きてるって
わかるなんて
何て不自然なんだろう
出典: イメージの詩/作詞:吉田拓郎 作曲:吉田拓郎
「自然に生きてるってわかる」ことが「不自然」?
うーむ、考えたこともなかった。言われてみれば「不自然」かも。
孤独をいつの間にか
淋しがり屋と かんちがいして
キザなセリフをならべたてる
そんな自分を見た
悲しい男と 悲しい女の
いつものひとりごと
それでも いつかは
いつものように 慰めあっている
出典: イメージの詩/作詞:吉田拓郎 作曲:吉田拓郎
さんざん能書きを垂れたあげく、最後の最後がこれですからね。
答えのひとつも出ちゃいねえ(笑)
慰めあう男と女の姿を見て、スッキリしたようなしないような。
浜省版試聴リンクと復活を遂げた拓郎さん
音がぶ厚い浜省版
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