ここで登場する宇宙や宇宙船は、なんだかガンダムらしさを感じさせます。

「鉄血のオルフェンズ」で三日月たちが乗っていた船のように、現状を変えようとする船でしょうか。

それはまさに「希望」です。

孤独で悲しみに包まれた境遇でも、希望を忘れないでと言っているように思えます。

宇宙に飛んでいった希望は、自然とあのブルースが聞こえることでしょう。

ところで3行目の「君」というお友達は、どこにいるのでしょうか?

紛争地域で暮らす孤児たちでしょうか。

「バイバイ」と手を振ってくれたのかもしれません。

「You’re on my mind」の「You」がこの子たちという可能性もありそうです。

だから、「心の中にいる」としても不思議ではないでしょう。

4行目の英文は「愛は私の心の中にある」という意味ですが、この愛は「君」へのものなのかもしれません。

今という時代でも、そこは悲しさと寂しさに満ちている。

しかし、愛が忘れ去られたわけでもない筈です。

悲しみを語るブルース

「オルフェンズの涙」の世界観は、とにかく過酷で悲しみに満ちていることが分かりました。

今現在のアフリカや中東の国々は、まさにこんな状況なのでしょう。

一番悲しむのは独りになってしまった子供たちです。

しかし、それでも現状は変わりません。

本当にこのまま、時代に流されていくしかないのでしょうか。

それぞれが得るもの

愛しきものには 安らぎを 去るものに 幸せを
強者たちの夢のあとに 何が残るだろう

出典: オルフェンズの涙/作詞:MISIA 作曲:鷺巣詩郎

1行目から、なんとも色々な想像ができそうな歌詞です。

特に後者はどこから去るのでしょうか。

戦闘に巻き込まれ、死んでいく(この世から去る)人々?

だとしたら、彼らには幸せというより安らぎを贈るのが一般的な感じです。

となると…他の国へ亡命していく人々でしょうか。

そんなことをしなければならないほど、この地には安らぎも幸せもないのでしょう。

力を持った人々が散々荒らしたこの場所で、最後まで存在していたものは何なのでしょうか。

恐らく、ほとんど何もない筈です。

「君」に届ける歌

オルフェンズ 涙 人は悲しみを知って 優しくなれるから
Peace of mind 聞こえますか
宇宙が歌う 哀を歌う 君へと歌うブルース

出典: オルフェンズの涙/作詞:MISIA 作曲:鷺巣詩郎

人は悲しいことを経験するから優しくなれます。

この現状や辛い出来事が悲しくて涙を流しているのなら、それは優しい人になれる第一歩

優しさは平和(Peace)の要素になり得ます。

そのことが、友人である「君」にも届くと良いのですが…。

直接伝えられないから、心の中にいる友に向かって歌い続けるのでしょう。

いつか伝えられることを信じて。

未来は変えられる

どんなに過酷な現実でも、絶対にどうにもならないとは限りません。

決して諦めず行動を起こせば、未来は変えられる筈です。

希望を持っている子供たちには、それだけの力があります。

たとえその子たちが孤独な孤児だったとしても。

未来ある人へ

オルフェンズ 宇宙へ 僕らは今 希望という船を出そう
You’re on my mind この刹那に 宇宙が歌うブルース
オルフェンズ 友よ 君のその手には 自由を描く未来がある
Love on my mind この時代に 哀を歌うブルース

出典: オルフェンズの涙/作詞:MISIA 作曲:鷺巣詩郎

3行目の歌詞全てを物語っているように思えます。

「君」はまだ幼くて、未来があるのです。

それは無限の可能性。

もしかしたら、もっと平和で大好きな人といられる未来も作り出せるかもしれません。

それができるのは、未来を担う若い人や子供たちです。

愛に満ちた世界に変わることを信じて、「僕」はちょっぴり切ない歌を歌い続けるのでしょう。

オルフェンズの意味とは?