「一色」とは
20枚目のシングル
「一色」は、2006年11月29日にリリースされた20枚目のシングルです。
タイトルの「一色」の読み方は、「いっしき」ではなく「ひといろ」です。
オリコン週間チャートでは、最高順位5位を獲得しています。
この作品は、アーティスト名義を「中島美嘉」ではなく「NANA starring MIKA NAKASHIMA」としてリリースした第2弾。
前作は、2005年8月31日リリースの「GLAMOROUS SKY」です。
こちらもヒット曲として、オリコン週間チャートでは最高順位1位を獲得しています。
ちなみにこちらの作曲は、L'Arc~en~CielのHYDEがおこなっています。
それでは今回は、「一色」について詳しくご紹介していきましょう!
映画「NANA2」と中島美嘉
元々この曲は、映画「NANA2」のために制作された曲です。
普段の中島美嘉とは、違った役者としての彼女を感じられる楽曲となっています。
そもそも「NANA」は、矢沢あいが原作の大人気少女漫画です。
(現在は、作者急病のため連載はストップしています。)
そこに登場する主人公が、「ナナ」と「奈々(通称:ハチ)」です。
中島美嘉は、役者としてナナ役を劇中でも演じています。
ちなみに「NANA2」の「奈々」役は、女優の市川由衣でした。
バンドボーカルとして劇中でも歌う中島美嘉が、本当にかっこいいですよ!
まだご覧になられたことがない方は、ぜひ観る価値有の作品です!
「一色」歌詞
君を救えないけれど
同じ色の痛みを許し合って
違う色の過ちを責めた
同じ色の明かりを灯し合って
違う色の扉を隠した
出典: 一色/作詞:AI YAZAWA 作曲:TAKURO
これは1番のサビ部分です。
ナナからみた奈々の姿を表現している歌詞です。
信じていた男性に裏切られてばかりの奈々。
そんな姿をそっと遠くからみているナナ。
慰めたり、優しい言葉を掛けたりなんて安っぽいことはしないナナの気持ちが伝わってきます。
言葉よりも同じ痛みを共有してあげることは出来るよ、というナナらしい表現です。
今君の為に 色褪せた花が散る
今君の為に 色褪せた星が降る
その夢の中で おやすみ
出典: 一色/作詞:AI YAZAWA 作曲:TAKURO
泣き潰れた奈々を、ナナが子供を寝かしつけるようにそっと呟いている様子が描かれています。
今は絶望の中で、眠る奈々にせめてもの安堵を。
そう感じながらもナナ自身が、彼女に安堵を求めているのかもしれません。
これは原作の「NANA」でもみられる、ナナの揺れ動く気持ちを表現しているような歌詞です。
君は他に何も見なくてもいい
同じ色のリズムを刻み合って
違う色の足音消した
同じ色の景色を描き合って
違う色の季節を閉ざした
出典: 一色/作詞:AI YAZAWA 作曲:TAKURO
ここは2番のサビ部分になります。
どんどんと奈々に依存していくナナの姿を表しています。
いつも一緒に同じ部屋で同じ物を食べ、同じ空気を吸う。
まるで世界に2人だけしかいない双子のように、混じり合っていくナナと奈々。
君は他の何も見なくていい。
そんなナナの独占欲のような気持ちが感じられる歌詞です。
今君の為に 色褪せた夜が散る
今君の為に 色付いた朝が来る
その夢の中で おやすみ
出典: 一色/作詞:AI YAZAWA 作曲:TAKURO
お互いにそれぞれの闇を抱えていたナナと奈々。
2人が繋がることで、世界は明るく感じられるようになったのです。
しかし依存ではなく、もっと次の違う絆が生まれつつあることがわかります。
自己犠牲を払っているナナにも、奈々を閉じ込めておくだけでは彼女のためにならないということに気付いたのかもしれません。