美玲さんと芽実さんは、それぞれ単独行動です。
美玲さんは1:38で晴れた空の中、傘を差します。
すると天気雨(?)が降ってきました。
屋上で笑っている3人組と、同じ水をかぶっているかもしれません。
しかし、ひとりでいる美玲さんは寂しそうにうつむきます。
この後、美玲さんは道を歩くシーンがありますが、3:46からがちょっと気になりました。
表情が少し浮かない感じで、カメラから視線をそらすのです。
実は、0:22で美玲さんがターンをするとき、衣装の背中に違和感が。
ワンピースの柄と明らかに違う、水色に何かワンポイントが入った布がつけられていますね。
これと美玲さんの表情は何か関係があるのでしょうか。
ちょっと深読みしたくなりますが、実のところはよくわかりません。
また、芽実さんは1:53からと3:23からのシーンで登場。
路地裏へ迷い込んだ芽実さんは、行き止まりにばらまかれている花びらをみて微笑み、スマホで撮ります。
何かを探していて、それを見つけたのでしょうか。
このふたりの行動は、他のメンバーのやっている「イケナイこと」とは少しテイストが違いますね。
しかし、どちらとも少し寂しさを感じるシーンに思いました。
さて、ここまでで登場していないメンバーがいます。
センターの小坂菜緒さんです。
後ほど触れたいと思います。
他の作品とのつながり
「月スカ」とのつながり
ひとつ目の作品は「月曜日の朝、スカートを切られた」です。
楽曲の内容としては、あまり関係性がないのですが、雰囲気が似ている気がします。
例えば、着ている服がバラバラ、「夜の街」のシーンがある、バスが出てくる、というところです。
これは、もしかしたらMVの監督が同一人物(池田一真さん)だからなのかもしれません。
「乗り遅れたバス」とのつながり
もうひとつの作品が「乗り遅れたバス」です。
これは「サイレントマジョリティー」のカップリングとして、長濱ねるさんがセンターで歌った曲。
当時「けやき坂46」はまだ長濱ねるさんたった一人のグループでした。
「乗り遅れたバス」は欅坂46に遅れて加入した長濱さんを歌った内容です。
小坂さんが港でバスを降りて他のメンバーと合流するシーンが、長濱さんが遅れて加入したことを思い起こさせます。
ここで、「ときめき草」で描かれる小坂さんの物語を見てみましょう。
小坂菜緒の物語
このMVでは、小坂さんが自分の進むべき道に迷う様子が描かれます。
メンバーの多くは、はじめから「やんちゃ娘」として描かれていますが、小坂さんはどちらかというと真面目。
しかし、心の中ではなにか迷っている様子がうかがえます。
それは、廊下で生徒達が並んで歩く中、ひとりだけ逆向きに立ち尽くす場面からです。
この廊下は、レールに乗ってまっすぐ進む他の生徒達に対する抵抗を表しているのではないでしょうか。
そして、一歩先にレールから外れることを選択した渡邉さん達を図書室で見かける小坂さん。
表情はあまり変えませんが、やはり何か意識をしています。
1:27からは再び廊下の場面ですが、小坂さんは廊下を逆向きに歩き始め、バスに乗り込みました。
小坂さんを乗せたバスは港へ向かい、そこでメンバーを見つけた小坂さんは、笑顔を見せます。
自分の居場所を見つけた安心感から来る笑顔のようです。
バスが止まると、両脇を歩いていたメンバーに合流し小坂さんは歩き始めます。
手をつなぎながら、横3列で歩くメンバーは笑顔で楽しそう。
「このメンバーで進んでいくんだ」という決意を感じました。
ダンスにも注目
MVのストーリーは「迷ったり少し道から外れてみたりする若者達」が幾重にも重なって描かれています。
メンバーによっては笑顔を見せたり、なかには沈んだ表情を見せることもありました。
その一方で、時折出てくるダンスのシーンも注目です。
なんといっても目を引くのは、1:28からの東村芽依さんのソロダンス。
パソコン室で踊る姿は、これまでの「けやき坂46」のMVでは見られなかった、東村さんの本領発揮です。
また、1:13からと、3:44からの加藤さん、久美さんのダンスも美しいですね。
ちなみに、振り付けを担当したのはTAKAHIROさんです。
デビューシングルのカップリング曲
ここまで、MVの内容について解説してきましたが、最後に少しだけ、基本情報をおさえておきましょう。
「ときめき草」は日向坂46のデビューシングル「キュン」のカップリング曲です。