【益荒男さん】

13thアルバム『天才の愛』収録曲

くるり【益荒男さん】歌詞を解釈!ベルは何の終わりを指す?益荒男さんはどんな時代で生きているかを紐解くの画像

1998年にシングル【東京】でデビューしてから日本のロックシーンの最先端を走り続けているくるり

2021年4月には13枚目のオリジナルアルバムとなる『天才の愛』をリリースしました。

遊び心溢れる楽曲と岸田繁による文学的な歌詞くるりらしさの詰まったアルバムです。

シングルとしてもリリースされた【コトコトことでん】では電車好きで知られる岸田の愛が爆発。

プログレッシブなインストナンバー【大阪万博】やユーモアに満ち溢れた【野球】など目白押しの収録曲。

アルバム『天才の愛』は、タイトルどおり岸田の様々なものへの愛が散りばめられた名盤です。

そんなアルバム『天才の愛』収録曲の中でも目立つのが風刺の効いた怪曲【益荒男さん】です。

2020年11月配信リリース

 【益荒男さん】はアルバムに先駆けて2020年11月に配信シングルとしてリリースされました。

配信シングルのジャケットを手掛けたのは服部一成です。

同時に公開されたMVを手掛けたのはイラストレーターおおえさき

服部一成とおおえさきがそれぞれデザインした手ぬぐいと湯呑みも関連グッズとして販売されました。

ジャケットはポップでMVのキャラクターはとても可愛らしいです。

しかし【益荒男さん】の歌詞の内容はなかなか強烈です。

この記事ではその【益荒男さん】の謎多き歌詞に迫ります!

現代の益荒男の悲しみ

「益荒男」とは

「益荒男(ますらお)」とは強くたくましく立派な男性のこと。

「丈夫(ますらお)」と漢字で書くこともあり、丈夫で勇気のある男、また、武士や兵士を指す言葉でもあります。

奈良時代に武芸の達者な男性を「優男(まさりお)」と呼んでいたことを由来とする言葉のようです。

益荒男が益荒男でいられない時代

益荒男さんなら
踏んだり蹴ったりしても
大丈ばないよね……ごめんごめん

出典: 益荒男さん/作詞:岸田繫 作曲:岸田繫

「益荒男」とは強く丈夫な男性を指します。

しかし冒頭の歌詞から「大丈夫ではない」と歌われている益荒男さん。

「益荒男」に「さん」をつけていることも弱くなってしまった昨今の男性を意味しているのかもしれません。

痛勤電車もなんのその
おいどけよこの野郎!
スーツケースのバービーが
くっさいくっさいパフューム振り撒き
ピンヒールが
益荒男のピンポイント突きまくり

出典: 益荒男さん/作詞:岸田繫 作曲:岸田繫

ここでは現代のサラリーマンを「益荒男」と表現しています。

通勤電車のなかでも肩身の狭い益荒男さん。

香水臭いバービーに「どけよ」と言うこともできず、逆にピンポイントを突かれてしまっている様子。

少し下ネタのにおいもするユニークな言い回しですよね。

世界的テーマパークを揶揄

デゼニランドが意味するもの

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