濡れても大丈夫なスピーカーもある

スマホやパソコン、ヘッドホンやイヤホンもそうですが、電気機器は水に弱いところが困りもの。

小型でワイヤレスのものが増えたスピーカーにしても、水没の恐れはつきものです。

バスルームに持ち込んだり、海や川、キャンプやフェスなどアウトドアで楽しんだり……。

スピーカーがあると、大好きな音楽をお好みの音量で迫力たっぷりに聴けるところが魅力です。

防水機能の確認は必要

しかし、スピーカーを水に濡らさないように気をつけるのは大変!

というか、お風呂や海でスピーカーを使うのであれば、水に濡れることが大前提になります。

そんなとき水に濡れても大丈夫なスピーカーさえあれば……と思うこともあるでしょう。

ご安心ください。あります。ただし、本当に濡れても大丈夫かどうか?の確認は必要です

防水規格をチェック♪

スピーカーの防水機能の有無は、電気製品に定められている防水規格で見極めます。

この防水規格は、IEC(国際電気標準会議)版JIS(日本工業規格)版の2種類アリ。

多少のズレはあるものの内容的にはほぼ同じで、「IPX7」(JIS IPX7)などと表記されます。

ただ正確には「防水・防塵の保護規格」で、「IP」+「防塵等級」+「防水等級」という並び。

「IPX7」なら防水の保護等級が7級で、防塵テストはしていないという意味で「X」です。

ちなみに防塵(ぼうじん)とは「ちり・ほこり」を防ぐことになります。

防水の保護等級は0~8級

・0級:特に保護がされていない
・1級:鉛直から落ちてくる水滴による有害な影響がない(防滴I形)
・2級:鉛直から15度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない(防滴II形)

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/防水

防水の保護等級は0級から8級までありますが、0級は「保護なし」なので防水ではありません

また1級と2級は防水ではなく防滴。水は防げないものの、水滴なら大丈夫!ということです。

生活防水は「IPX3」~

・3級:鉛直から60度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない(防雨形)
・4級:あらゆる方向からの飛まつによる有害な影響がない(防まつ形)

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/防水

水滴を防ぐ防滴ではなく、防水になるのが3級、つまり「IPX3」からです。

ただし「IPX3」と「IPX4」はスポーツ時の汗や洗面時の飛沫が防げる程度になります。

生活防水に該当するでしょう。

しかし生活防水と完全防水について明確な基準はありません。メーカーによって表記はまちまち。

必ず「IP」表記の防水保護等級を確認しましょう

完全防水は「IPX5」~

・5級:あらゆる方向からの噴流水による有害な影響がない(防噴流形)
・6級:あらゆる方向からの強い噴流水による有害な影響がない(耐水形)
・7級:一時的に一定水圧の条件に水没しても内部に浸水することがない(防浸形)
・8級:継続的に水没しても内部に浸水することがない(水中形)

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/防水

定義づけはないものの、目安として完全防水となるのは「IPX5」からと考えるといいでしょう。

「IPX5」や「IPX6」なら雨やシャワーに濡れてもスピーカーがダメになることはないはず。

その雨やシャワーの勢いが弱いのが「IPX5」、勢いが強い場合でも大丈夫なのが「IPX6」です。

その上のランクの「IPX7」と「IPX8」は水没に耐えられるレベル

ただし「IPX7」は1mの深さまでの30分以内、「IPX8」は断続的という条件の違いがあります。

お風呂や海で安心なのは「IPX7」以上

防水機能を見分けるためのチェックポイントは防水規格

その防水規格を満たすためには、防水テストに合格する必要があることがわかってきましたね。

ただ、防滴とか飛沫など難しい言葉が並んでいましたので、簡単にまとめておきます。

  • IPX0:保護なし
  • IPX1~2:防滴
  • IPX3~4:生活防水
  • IPX5~8:完全防水
  • IPX7~8:水没OK

ひとまず防水といえるのは「IPX3」以上です。いわゆる生活防水ですね。

ただし「IPX3」や「IPX4」でも、濡れ方によってはスピーカーが壊れる可能性はあります。

では完全防水といわれる「IPX5」や「IPX6」だと大丈夫か?というと、まだ完全ではありません。

雨やシャワーなら問題はなくても、水没したらアウトの可能性が高いというわけですね。