歌詞の1行目はこの曲のタイトルにもなっているほど、相手に伝えたいこと。
しかし歌詞の1行目と2行目、3行目ではどこか矛盾しているように感じるのではないでしょうか。
人によっては、1行目の言葉が束縛しているように感じることもあるでしょう。
自分の中で、反対の気持ちがぶつかっているのかもしれません。
お互いの生き方に干渉はしない、でも一番そばにいてほしい。
どちらにも振り切っていない、曖昧な表現がされているのです。
歌詞の3行目はとても無理しているような印象も受けるのではないでしょうか。
そして歌詞の4行目。
初めて出会った時の恋に落ちた瞬間のこと、その後のドキドキする様子は時間が経つと忘れてしまうもの。
またずっと一緒にいると相手に慣れて、そのドキドキを感じることも少なくなってくるかもしれません。
おそらく、自分の前の恋人は長く一緒にいたせいで、その恋愛のドキドキを感じなくなってしまったのでしょう。
だからこそ、今回はそうはなりたくないのです。
一緒にいすぎず、適度な距離感で、毎回ドキドキする気持ちを味わっていたいと思っているのです。
まるで別人のよう
ノリノリ
キラキラ水しぶき アツアツの BOAD WALK
サンバ・ランバダ・ボサノバ はじけちゃうよ
チョットもっと大胆に
この夏に流されたいけど
出典: いちばん近くにいてね/作詞:大黒摩季 作曲:大黒摩季
そして、またラブラブな夏の雰囲気の歌詞に戻ります。
歌詞の1行目では冷たい様子と熱い様子の対比がされています。
そして歌詞の2行目。
3種類の音楽のジャンルが登場しているのですが、どれもブラジルや南米の暑い地域の音楽。
とてもノリノリな様子が伝わってきます。
またこの曲自体もこれらの音楽の曲調になっていることが特徴的です。
「サンバ」などはとても想像しやすいのではないでしょうか。
踊っている女性の服も露出度が高く派手なものが多いです。
それと同じくらいノリノリで大胆になってもいいのではないかと思う私。
しかし、何かが引っかかるようです。
自分の姿
きっと いつの日か
魔法が効かなくなるわ
優しさに つい身を任せて
ありのまま 見せすぎて嫌われた…
出典: いちばん近くにいてね/作詞:大黒摩季 作曲:大黒摩季
先ほどまでとてもノリノリな様子が出ていましたが、また現実的になってしまいます。
いつか前の彼氏の時のように、急に恋が冷めてしまうかもしれない。
恋のフィルターのようなものがなくなってしまうかもしれない。
前の彼氏は、ありのままの自分を受け止めてくれたけれども、それが原因で別れてしまったのです。
先ほど、もっと大胆になっても良いのではないかと考えていた自分。
もしかしたら、それが本当の自分の姿なのかもしれません。
夏の風景が描かれている部分だけ、まるで別人のように感じるのではないでしょうか。
本当はそのような大胆な性格でありながら、嫌われたくないために抑えているのかもしれません。
私の気持ち
仮の姿の私
いちばん近くにいたいの
邪魔になりたくないの
あなたが好きになってくれた
私のままでいたいから
出典: いちばん近くにいてね/作詞:大黒摩季 作曲:大黒摩季
歌詞の1行目。
先ほどは相手にお願いをするような言い方でしたが、今回は自分がそうしたいと言っています。
しかし、自分の存在が相手にとって重い存在にはなりたくない。
ここでも先ほどと同様矛盾しているのです。
歌詞の3行目ではありのままの自分を出しすぎて嫌われたくないと述べています。
彼には本来の自分ではなく、仮の姿を見せているのでしょう。
嫌われたくないからこそ、その仮の性格の自分でいようと思っているのです。
先ほど、夏のシーンが本当の自分でありながら抑えていると述べました。
本当はもっと彼氏とラブラブになり、大胆な自分を見せたいのかもしれません。
しかし嫌われたくないという気持ちが原因で、ラブラブしすぎない適度な関係を続けているのでしょう。
本当は
心配しないで
会いたい時は飛んで行くわ
あなたは私の宝物だから
出典: いちばん近くにいてね/作詞:大黒摩季 作曲:大黒摩季
適度な関係とはいえ、自分が会いたいと思ったら、もしくは相手が会いたいと言ってきたら、会いに行くのです。
何かあったらすぐに駆けつける準備はいつでもできているのでしょう。
本当はずっと一緒にいたいのですから。
ここの歌詞は、今までの自分の不安を述べていた歌詞とは少し異なります。
相手に対する愛情が溢れてしまっているのです。
曲調もこれまで落ち着いていましたが、とても明るい印象を受けるメロディになっています。