満月の夜 隈なき光
(満月の夜 陰りのない光)
心ひとつに
(心をひとつに)
明日 知らぬ
(明日はどうなるかわからない)

出典: 旅人よ/作詞:岡本真夜 作曲:岡本真夜

美しい夜空を見て、少し安らいだようです。

月明かりに心が浄化されたようにも読み取れます。

自然が作り出す光は、人工の光にはない力があるのです。

もちろん、これからのことは今の段階では分かりません。

未来は誰にも分からないのです。

それでも、「明日のことは明日考えればいい」と思えたのではないでしょうか。

強い心

旅の目的を達成するには、強い心と気持ちが大切です。

とはいえ、四六時中強い心を持ち続けられるほど人間は頑丈ではありません。

時には自然に癒され、時には支えられながら頑張ったって良いのです。

一人で頑張る必要はないからと、歌詞はエールを送っています。

龍のように舞え

東へ西へ Ah 夢遥か
(東へ西へ Ah 夢は遠い)
君の声を聞かせたまへ
(君の声を聞かせておくれ)
風渡る空 昇龍の如く
(風渡る空 龍が昇るように)
心起こし いざ給へ 旅人よ
(心奮い立たせ さぁいらっしゃい旅人よ)

出典: 旅人よ/作詞:岡本真夜 作曲:岡本真夜

目的に向かって頑張っている人が、今何を思っているのか。

それを聞きたいようです。

それが強気な言葉でも、くじけそうな弱気な言葉でも、かける言葉は一つしかありません。

かける言葉とはこのことです。

「龍」という例えが、より一層力強さを感じさせます。

同時にファンタジーな色を醸し出していて、魅力的な表現です。

古来より中国の強者といえばというイメージがあります。

しかしながら地を駆ける虎より、空を舞う「龍」の方が夢に近づく感じがするのではないでしょうか。

自分があの伝説の生き物になったつもりで努力してみなさい、ということでしょう。

大げさにも感じられますが、小さな歩みがいつしか大きな飛躍になります。

夢はそのくらいでなければ叶えられないのです。

そう考えると、案外この表現は的を射ているのではないでしょうか。

限られた時間の使い方

限りある道
(時間は限られている)
なれば 悔いなし
(だから悔いのないように)
最期 笑み栄ゆ
(最後は顔いっぱい笑みを浮かべて)
明日 知らぬ
(明日はどうなるかわからない)

出典: 旅人よ/作詞:岡本真夜 作曲:岡本真夜

人生は永遠に続くわけではありません。

終わりは必ずあります。

もしかしたら今日終わってしまうかもしれないし、明日終わるかもしれません。

「夢」という目的地に辿り着く前に終わってしまうことも、大いにあり得るのです。

「無意味な人生だった」と思わないようにするにはどうしたら良いのでしょうか。

答えはたくさんありそうですが、歌詞が提示した答えは五行目にありました。

「笑う」ということ、それだけが人生に意味を与えてくれるというのです。

笑えるくらい楽しいことや面白いことが起こり続ける人生なら、そうでない人生よりずっと有意義でしょう。

旅だって、楽しいこと・嬉しいことが起こるなら、目的地に辿り着いてもつかなくても悔いは残りづらそうです。

これからのことは誰にも分かりませんが、今日は笑いが絶えない一日にすることはできる筈です。

いつか良い日がくる

東へ西へ Ah 夢遥か
(東へ西へ Ah 夢は遠い)
月立ち渡る 時雨心地
(月が昇って行く 気持ちが
負けそう)
熱き思いを貫きたまへ
(熱い思いを貫きなさい)
良き日もあらむもの
(良い日もあるだろうに)
名を残せ旅人よ
(名声を伝えよ 旅人よ)

出典: 旅人よ/作詞:岡本真夜 作曲:岡本真夜

どんな苦しい人生でも、良い日というのは必ず訪れます。

それは自分で勝ち取ったもの、偶然訪れたもの…様々あるでしょう。

一日の終わりに「今日もほとんど進まなかった」と思うこともあります。

しかし明日になったら、一転して大きく前進できるかもしれないではありませんか。

歴史に名を刻む偉人だって、今苦しんでいる自分と同じことを感じていたと思われます。

それでも彼らは名を馳せたのです。

決して別の次元にいた存在ではありません。

自分だって、この先成功できる可能性は大いにあるのです。

自分が本当に望むもの

己 信じたまへ
熱き思いを胸に

向かひける光は ただひとつ
(おもむく光はただひとつ)
君思ふ幸
(君が望む幸せへ)

出典: 旅人よ/作詞:岡本真夜 作曲:岡本真夜