上野優華【あなたの彼女じゃないんだね】歌詞を解釈！髪を暗くした理由とは？二人が思い描いた未来を深読み

最後のフレーズで飛び出したのは、主人公の本当の気持ちでした。

決して嫌いになったわけではなく、むしろ好きだからこそ「別れ」を選んだ2人。

その切なさに、思わず涙があふれてしまいます。

電車に乗りながら、泣き顔を隠すように外を見る主人公。

ぼんやりとにじんだ窓の外に映っていたのは、幸せだった頃と少しも変わらない青空でした。

悲しい気持ちを抱えながら、別れ話の最中は涙を見せることなく耐えた主人公……。

愛しさ、切なさ、やりきれなさを全て涙として押し流し、やっと未練を振り切ることができるのです。

泣きじゃくった後に残ったのは、妙にスッキリした気持ちだけでした。

そうして顔を上げた彼女は、また前を向いて歩き始めるのです。

「恋愛」の模様は千差万別で、どう始まるか、どう終わるかはそれぞれ異なるものです。

しかしそこにある想いや切なさ、愛情はどれをとっても儚く、そして美しいもの。

誰かに恋をしていたり、誰かを愛していたりする複雑な心情をクリアな歌声で歌い上げる……。

上野優華は、まさに唯一無二のシンガーソングライターといえるでしょう。

奥華子が作詞・作曲を手掛けた「好きな人」もまた、言葉にならない心情を巧みに拾い上げたもの。

許されない恋に対する主人公の気持ちに、共感せずにはいられません。

また、同じシンガーソングライターのカノエラナが表現するのは、一風変わった状況での恋愛。

「地縛霊」が織り成す恋愛模様を描く「恋する地縛霊」は必聴です。

不思議な状況下でも愛情は変わることなく、むしろより高鳴っていく心……。

「霊」をモチーフにしているにもかかわらず、トキメキの詰まった1曲となっています。

「別れ」を切ないだけのものと捉えず、1歩前へ進む力をくれるような「あなたの彼女じゃないんだね」。

主人公にとって、そして聴き手にとっても、この恋が素敵な思い出に変わるように願いたくなる1曲です。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。