【だから僕は音楽を辞めた】収録
ヨルシカの1st Albumに収録された【六月は雨上がりの街を書く】。
だから僕は音楽を辞めたという意味が気になるタイトルのアルバムです。
そしてより気になるのがこの【六月は雨上がりの街を書く】という楽曲。
作詞作曲は、n-bunaさん。
どのような内容の楽曲なのか、タイトルだけではわかりません。
この楽曲の内容について、詳しくみていきましょう。
きれいな旋律とやわらかい声色
【六月は雨上がりの街を書く】の曲調は緩やかできれいな旋律が心地いいです。
それに加えて、やわらかい声色が耳に残ります。
このタイトル通り、雨がしとしと降っている様子が感じられるでしょう。
また、この時期に降る雨は、長く降り続けることが多いです。
その雨の様子を、心情と重ねているのではないでしょうか。
この曲の1番では、主人公の重くなった心を感じます。
その心をみていきましょう。
ぼんやり眺めている
窓映る街の群青
雨樋を伝う五月雨
ぼうとしたまま見ている
雫一つ落ちる 落ちる
出典: 六月は雨上がりの街を書く/作詞:n-buna 作曲:n-buna
外はたくさん雨が降っていて、その様子をただ見ている。
別に何かしたいことがあるわけでもないし、やることもない。
「五月雨」とは、梅雨ということですから、長雨が続いています。
それも「群青」になるほど結構な量が降り続いているのでしょう。
また、五月雨は他にも「長続きしない」という意味として使われることもあります。
この主人公は、あることがきっかけで放心状態になりました。
そして何も手がつかなくなってしまったのです。
五月雨の2つの意味が、この場面でリンクしています。
そのあることとは一体なんなのか、続きをみていきましょう。
これが僕の気持ち?
心の形は長方形
この紙の中だけに宿る
書き連ねた詩の表面
その上澄みにだけ君がいる
出典: 六月は雨上がりの街を書く/作詞:n-buna 作曲:n-buna
1番目立つところに君がいる。
紙に書いた言葉は、上から書いていくうちに見えなくなっていく。
でも君はいつでも目立つところにいて、僕が見つけてしまう。
僕の心は、この紙に書いた言葉たちのように君が見えなくなっているはずなのに。
どうしても忘れられそうにないんだ。
このように、この楽曲の主人公である「僕」は「君」を忘れられない。
何も手がつかなくなってしまった原因は、「君」との関係にありました。
覚えておくために?
この場面は、サビに当たる部分になります。
サビの部分では、素直になりきれない「僕」の心情に注目です。
そして、君への想いが感じられます。
素直になれない僕
なんてくだらないよ
馬鹿馬鹿しいよ
理屈じゃないものが見たいんだよ
深い雨の匂い
きっと忘れるだけ損だから
出典: 六月は雨上がりの街を書く/作詞:n-buna 作曲:n-buna
忘れられないなんていうのは冗談だよ。
僕が君を好きなんて、そんなんじゃないんだ。
別に思い出として取っておこうかと思っただけさ。
この部分の歌詞を読み取ると「僕」の素直になれない様子がわかります。
3行目にある「理屈」とは、ここでは僕が君を好きということです。
そのことを、認めたくないのでしょうか。
ツンデレという言葉が浮かんだ方もいると思います。
そのようなニュアンスに近いでしょう。
ですがこの曲では「素直になれない不器用な僕」という表記が正しいと思います。