タイトルの「30」が意味するものとは?

Ms.OOJAの悲しすぎる失恋バラード「30」の歌詞の意味を紐解くの画像

曲のタイトルが「30」なのですが、この数字には「30代の失恋という意味があります。

OOJAさんが30代の自分だったらと想定して書かれた曲なんですね。

10代、20代とは違い、痛みが大きく歳を重ねるほどに次の恋愛へと進むことができなくなる。

それを一番知るのが30代の失恋なのではないかと感じられたそうです。

勢いだけではどうにもならない30代の失恋に感情の起伏を穏やかに表現して歌われているOOJAさんの歌声からは、悲しいけどリアルな現実を向き合う主人公の情景が伝わってくる1曲です。

そんなコンセプトに基づいた「30」の歌詞の意味を紐解いていきましょう。

Ms.OOJA「30」の歌詞の意味

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「僕らはやり直せるだから今は距離を置こう」
困ったような笑顔で君がついた 最後の嘘
戻れない時の中で 日に日に増えてく
後悔と消せない思い ずっと閉じ込めたままで

出典: 30/作詞:Ms.OOJA 作曲:soundbreakers

しっとりとしたメロディにのせた歌い出しは、彼氏の別れを切り出す一言から始まります。

ストレートな言葉で別れを伝えていないところは30代ならではという感じがしますね。

きっと複雑な感情が入り乱れて出てきた言葉だったのでしょう。

”困ったような笑顔”というフレーズはそれを感じさせますね。

”最後の嘘”と歌われていることで主人公である彼女も彼氏の言葉が意味することをすべてをわかっていたかのように感じられます。

彼女は別れを受け入れますが、日を重ねる毎に、後悔や彼への消せない思いも増していきます。

そんな痛みや苦しみも自分自身で整理をつけようとしているのが”ずっと閉じ込めたままで”のフレーズから伝わってきます。

「愛してるよ」と 迷わずに言えたら
何も恐れないで その胸で泣いていたなら
今も心は 君のそばでずっと
何もなくさないで いつまでも笑ってたかな
愛した日々を忘れないでね
今はまだここから見送ってる

出典: 30/作詞:Ms.OOJA 作曲:soundbreakers

ここでサビですが、彼氏に別れを切り出された時、なぜ「愛してるよ」と言えなかったのだろうという彼女の後悔が感じられます。

もしあの時、彼の胸で泣いていたなら今頃は私の心も身体も彼と一緒にいられたのかな

まだ気持ちの整理はつかないけど、二人が愛し合っていた日々を忘れないでほしいと願う彼女の切ない心情がひしひしと伝わってきます。

最後の”今はまだここから見送ってる”というフレーズからは、まだ自分がどうしたらいいのかもわからない状態で、

それも完全に断ち切ることは到底できないという心情が感じられました。

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「さよなら またどこかで会える日まで元気でいて」
鏡の中つぶやく その笑顔は 痛いくらい
通りゆく街の中で 君の面影を人ごみに探してるんだよ
一人立ち止まったまま

出典: 30/作詞:Ms.OOJA 作曲:soundbreakers

”鏡の中つぶやく”とあるので、光景として思い浮かぶのは、彼がつぶやいた「さよなら」のフレーズは直接彼女と向かい合って言ったのではなく、鏡越しの彼女を見て言った言葉として考えられます。

それを歌詞にのせている意味としては、きっと彼の中でも別れることへの辛さを感じていて面と向かって言えるような状態ではなかった気もします。

彼女は彼のことを思い出し、その辛さを克服できないまま気がつけば街の中で、人混みの中彼の面影を立ち止まったまま探しています

イメージはできますが、実際に彼女のような人を人混みの中見かけたら、とても哀愁を漂わせた人がボーっと立ち止まってて大丈夫かなあなんて思ってしまいそうですね。

「愛してたよ」と 君からの言葉が
ずっと消えないまま この胸で震えているよ
あとどれくらい 涙流したなら
君と過ごした日を思い出に変えてゆけるの
大切だから忘れたくない たとえ心が壊れそうでも

出典: 30/作詞:Ms.OOJA 作曲:soundbreakers

”「愛してたよ」”の言葉は別れ際に彼が残した言葉なのでしょう。

曲全体を通しても彼女を見放すような言葉を使用していないところが

「大人の恋愛をイメージできるのと同時に複雑な心情を作り出しているようにも感じられますね。

その彼の優しい言葉が余計に彼女の胸に刺さり消えないままになっているのがわかりますね。

泣いても泣いても心の整理はつかず、彼と過ごした日々も思い出として捉えることもできない

それでも彼と一緒にいた日々は大切だから心が壊れそうになっても忘れなくない。

彼女は前に進もうとしていないのではなく、前に進みたくても進めない、30代ならではの失恋が感じられるフレーズですね。

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「愛してるよ」と 言葉じゃなくたって
いつも感じてたよ ぬくもりを思い出してる
きっと心は 寄り添っていたから
やっとひとつだった 半分は君だったから
こんなに苦しくて息もできなくて
でもそれ以上に幸せをくれたこと
愛した日々を忘れないように今は振り向かずに歩いてく

出典: 30/作詞:Ms.OOJA 作曲:soundbreakers

言葉にして言わなくたっていつも彼のことを感じていた、
そのぬくもりを思い出している彼女。

愛し合っていた二人の日々に嘘はなかったと
改めて自分に言い聞かせているようにも感じられます。

苦しくて息もできないほど辛いけど、あなたはそれ以上に幸せをくれた
だから私はあなたと一緒だった日々を忘れるのではなく忘れないようにして生きていきたい。

最後のフレーズにはやはり20代では感じることのできない
30代特有の感情が詰まっているように感じられました。

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ストーリー仕立てのPVから曲全体をイメージできる