少女時代の【Let It Rain】
彼女たちの活躍により、その後のK-POPガールズグループの人気が日本でも定着しました。
スタイル抜群、容姿抜群、さらには歌やダンスも完璧な彼女たち。
9人の個性豊かな存在は日本のアイドルグループにもいい影響を与えたことでしょう。
そして2011年にリリースした日本でのファーストアルバム『GIRLS' GENERATION』。
大ヒット曲「MR.TAXI」や「Gee」、「Run Devil Run」など人気曲を多数収録したアルバムです。
このアルバムに収録されているのが、今回ご紹介する【Let It Rain】。
直訳すると「雨を降らせて」という意味です。
なぜ雨を降らせたいのでしょうか?
【Let It Rain】の歌詞を紐解いてみよう
楽曲の世界観、背景
歌詞に登場するのは「私たち」。主人公は女性で、相手は男性と仮定できます。
歌詞の全体から考えられるのは今にも失いそうになっている恋人とのシリアスな状況です。
つまり別れに向かっている歌。
この仮定をストーリーの背景として歌詞を解釈してみましょう。
音源をチェック
イントロからまるで映画のはじまりのような壮大なサウンドでスタートする本楽曲。
低音で響くドラムが心臓を震わせるようであり、スローテンポなのに深みが感じられます。
歌詞に行くまでにぜひこちらのリンクから音源をチェックしてみてください。
上手くいかなくなった2人
いつからか、すれ違い…
空は怪しく光りはじめて
温もりさえも無い、無い、無い
ただ折り続ける雨音こだまして
二人惑わせるの?Oh no
出典: Let It Rain/作詞:HIRO,Love,Habolin 作曲:HIRO,Love,Habolin
付き合っている時は順調でうまくいっていたのに、いつからか不穏な空気が流れている。
そんな状況が感じられます。
1行目の空の変化は、2人の関係を物語っているようです。
稲妻のように亀裂が入っているのを歌詞に投影しているのではないでしょうか。
この2人の間には2行目のような暖かさはありません。
冷え切ってしまったのでしょうか。
暖かさがないことを連呼していることで、彼女の気持ちとは反していることが分かりますね。
また3行目で祈っていることからも望んでいなかったことだと伝わってきます。
そんな彼女の祈りは虚しくも雨にかき消され、さらに関係は悪化してくのです。
いつからかすれ違ってしまった2人。
それを止めることすらできない主人公の苦悩が伝わってくるのではないでしょうか。
もう戻れないところまできた
敵なのか味方なのか分からない
でも It's time to pay the price
全てが変わる瞬間
出典: Let It Rain/作詞:HIRO,Love,Habolin 作曲:HIRO,Love,Habolin
1行目の表現からは、彼の気持ちすら分からなくなってしまったことが伝わってきます。
主人公は完全に疑心暗鬼。
あんなに仲が良かったのにどうして変わってしまったのか。
自分にとって1行目のことすら分からなくなってしまったのは、かなりまずい状況です。
分からないなりにも、2行目では「対価(代償)を払う時が来た」といっています。
これを受け入れることが最良の道だと思っているようにも感じられます。
またはそうしなければいけない、のかもしれません。
対価(代償)というくらいですから、それなりの何かがあったはずですね。
そしてこの対価(代償)は、「別れ」であると考えられます。
彼女にとって3行目のようにこれまでの人生が大きく変わってしまう程の別れなのです。