ザ・ミラクル
今回ご紹介する「I want it all」はアルバム「The Miracle」に収録されています。
「The Miracle」は1989年に発売されたクイーンの13枚目のアルバム。
収録曲はこちら。
The Miracle/クイーン
A面
パーティ
カショーギの船
ザ・ミラクル
アイ・ウォント・イット・オール
インビジブル・マン
B面
ブレイクスルー
レイン・マスト・フォール
スキャンダル
マイ・ベイビー・ダズ・ミー
素晴らしきロックン・ロール・ライフ
ボーナストラック
ハング・オン・イン・ゼア
チャイニーズ・トーチュアー
インビジブル・マン(12インチ・ヴァージョン)
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/ザ・ミラクル
活動休止を経て発表されたこのアルバム。
世界各国でアルバムチャート1位に輝きました。
MVをチェック
「I want it all」のMVについてみていきましょう。
このMVは、ほとんどがクイーンの演奏シーンで構成されています。
まるで彼らのライブを観ているような作品です。
白シャツにネクタイでカチッと決めたフレディ・マーキュリーの力強い歌声。
サビの部分、胸の前で拳を作るフレディの姿からは、想いの強さが読み取れます。
この曲は、MVも歌詞もシンプルでストレートに仕上がっています。
「シンプル・イズ・ベスト」とはまさにこのこと。
心で直に彼らのロックンロールを感じることができる、刺激的な作品です。
伝説のロックバンド
この曲の主人公は?
この曲は一体誰を主人公に書かれたものなのでしょうか?
曲のタイトルは「(私は)全てが欲しい」という意味。
しかし、歌詞の中では「I」は語り手であり、主人公は「He=彼」なのです。
主人公について、正確には明らかにはなっていません。
今回は、クイーンが彼ら自身を客観的に語っているものとして解釈しました。
つまり「He」とはクイーンのメンバーを指し、彼らがこの曲の主人公なのです。
語り継がれる彼らの魂
※
I want it all
I want it all
I want it all
And I want it now
出典: I want it all/作詞:クイーン 作曲:クイーン
(和訳)
全てを手に入れたい
全てが欲しい
全部欲しいんだ
今すぐ手に入れたい
1989年、彼らはこの「I want it all」で全米シングルチャート3位を獲得しました。
それ以降もチャートの上位に入るヒット曲を連発しています。
全盛期を過ぎた今でも語り継がれる名曲達。
2019年には映画化もされ、新しい世代からも注目されることとなりました。
もはや伝説。
彼らは全てを手にしたといっても過言ではありません。
そんな彼らはこの曲で、何を望み、何を手に入れようとしたのでしょう?
勇気ある者
挑戦者
Adventure seeker on an empty street,
Just an alley creeper, light on his feet
出典: I want it all/作詞:クイーン 作曲:クイーン
(和訳)
誰もいない通りを歩く冒険者
路地裏の昆虫が彼の靴先を小突く
この部分は恐らく何かに挑戦しようとしていることを指すのではないでしょうか。
1行目は、直訳のままだと意味が上手く読み取れません。
「未だ誰も挑戦したことのない道を歩む者」と解釈すると分かりやすいでしょう。
2行目もそのままの意味ではないと考えられます。
人生において挑戦することを諦め、前へ進めず足踏みしている人。
そんな人達を、彼の足元で蠢く昆虫に例えているのではないでしょうか。