『メロディーフラッグ』とは
まず、BUMP OF CHICKENの楽曲である『メロディーフラッグ』の収録アルバムなど、概要について紹介します。
アルバム『jupiter』収録
2002年2月に発売されたメジャーデビューアルバム『jupiter』に『メロディーフラッグ』は収録されています。
『天体観測』『ハルジオン』『ダイヤモンド』など初期の人気曲が多く収められていますが、『メロディーフラッグ』も負けず劣らずの名曲です。
生きることでにじみでる苦しみを感じながらも、人の温もりを感じさせる歌詞が胸に刺さります。
シングルの曲しか聴いたことがないという方は、ぜひアルバムを聴いてみてください。初期のBUMP OF CHICKENの良さが詰まった素晴らしいアルバムです。
記憶障害となった友人に贈った曲
この曲はBUMP OF CHICKENのメンバーの共通の友人が階段で転び、記憶障害になったことがきっかけで生まれた曲なのだそうです。
レコーディング会社のスタッフの方だったそうですが、そのような大変な状況になっても彼らのことを気にかけていたそうです。
もちろん、BUMP OF CHICKENもその人のことをとても心配したでしょう。
その人はBUMP OF CHICKENの音楽が大好きだったので、忘れてほしくないと思ったとメンバーは語っています。
そして、医者ではない自分たちは何も助けてあげることができないけれど、音楽で旗を振って応援しようと思ったそうです。
そうして産まれたこの曲は、きっと何よりも力強いはげましになったと思います。友人の方は今では元気になって、記憶障害も治ったそうです。
『メロディーフラッグ』に込めた想いが、届いたに違いありません。
PVについて紹介
『メロディーフラッグ』のPVには過去のPVの映像が一部使われています。
また、PVに登場する旗を立てる男性は藤原基央のお義兄さんなのだそうです。
しかし、残念ながら動画を見つけることはできませんでした。
『メロディーフラッグ』のPVがご覧になりたい方は、2002年12月に発売された『jupiter』のPV集の購入をおすすめいたします。
歌詞の意味を解説
次に、『メロディーフラッグ』の気になる歌詞の意味を解説していきたいと思います。
帰る場所を見失った
疲れたら ちょっとさ そこに座って話そうか
いつだって僕らは休む間も無く さまよった
出典: メロディーフラッグ/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央
この曲の歌詞を見ると、『天体観測』などのヒットによって大きく変わっていく状況にBUMP OF CHICKENは戸惑っていたのではないかと感じます。
ただひたむきに前に進んできたはずなのに、いつの間にか帰る場所を見失ってしまったような印象です。
目まぐるしい速度で明日へと向かう世界に疲れたのなら、座って話そうと言っています。時には休み、他愛のない話をすることも大切ですよね。
何もなかったかの様に 世界は昨日を消してく
作り笑いで見送った 夢も希望もすり減らした
出典: メロディーフラッグ/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央
どんなに苦しんであがこうとも、世界はそんな昨日を消していきます。
そういうものだと思おうとして、大切な思い出があった昨日を「作り笑い」で見送ったのでしょう。
そして、ある時気がつくのです。その「作り笑い」によって、夢や希望が失われていっていることに。