共感できる歌詞と圧倒的歌唱力
2021年話題の歌い手・たかやん
自身で作詞から作曲まで手掛け、歌い手として活躍している「たかやん」。
SNSを中心に多くの人から支持を集めています。
その理由は、若者が共感できる歌詞とエモーショナルな歌声。
そして一度聴いたら耳から離れないメロディーにあります。
可愛いメロディーとセンシティブな歌詞
2019年に発売した「手首からマンゴー」は、TikTokで使用されて以降大流行しました。
多くの若者がポップな歌詞とメロディーに合わせて多種多様な動画を投稿しています。
そんな「手首からマンゴー」は、ただ可愛いだけではありません。
キュートなメロディーに反して「君を恨む」という歌詞。
サビで頻繁に歌われる謎の効果音。
そして可愛いフルーツの代表格ともいえるイチゴとマンゴー。
これらはある衝撃的な意味がありました。
可愛い楽曲に隠された真意とは一体なんでしょうか。
じっくり読み解いていきましょう。
失恋して未練に苦しむ女性の歌
食事さえ面倒な朝
独り大丈夫さ
ほら赤い水 workin' down
着替えめんどくさいな
朝飯アイスでいいや
出典: 手首からマンゴー/作詞:たかやん 作曲:たかやん
朝目覚めると、すべてに対して無気力な日もあるかと思います。
この曲の主人公である女性も例外ではありません。
パジャマから部屋着、あるいは仕事着に着替えることさえ面倒。
お腹は空いているけど、朝ごはんを準備するのも億劫。
そんな時は冷凍庫から出すだけで食べられる甘いアイスクリームで済ませてしまいます。
引用した歌詞の英語部分は「頑張る」と訳すことができます。
赤い血を全身に駆け巡らせながら、毎日を頑張っている主人公。
「一人でも大丈夫なんだから」という言葉は、どこか強がっているように聞こえます。
恨んでいるのにわざわざSNSを見てしまう
ずっと失ったまんま
私はまた君を恨んでいるから
でも気になってあなたのインスタ見ちゃうの
未練な私を殺したいよ
出典: 手首からマンゴー/作詞:たかやん 作曲:たかやん
曲中の主人公は何を失ってしまったのでしょうか。
それは引用部分の2~4行目で明らかになっています。
主人公が失ったもの、それは恋人です。
別れた今も恨みを抱いていることから、円満な別れ方ではなかったことがうかがえます。
恨みを抱く理由は、浮気等の裏切りではないでしょうか。
しかし、元彼を恨みながらもInstagramをチェックしてしまいます。
恨むほど嫌いな相手なのに、最新の動向を見ずにはいられません。
そんな未練がましい自分に対して、自分で自分を殺してしまいたいほど嫌気がさしています。
別れると思い出すのは元恋人の良いところばかり
んーやっぱ魅力があったのかな?
悪いとこだらけ今頃気付いたのかな?
もう置いてかないで私だけ
自分勝手でほんとにごめんね!
出典: 手首からマンゴー/作詞:たかやん 作曲:たかやん
恋人と別れると、なぜか楽しかった記憶だけが鮮明に思い起こされるものです。
しかし、別れたということは、どうしても許せない相手の嫌いな面があったから。
主人公は元彼の好きなところと嫌なところを頻繁に思い起こしています。
別れているのに考えてしまうのは、主人公が未練を断ち切れていない大きな証拠。
しかし、元恋人は主人公のことを忘れて新たな恋に進んでいるかもしれません。
「そんなことは許せない!私をひとりにしないでよ!」と主人公はすがるような想いでいます。
それと同時に、別れることに同意した一方で未練がある自分の身勝手さに落ち込んでしまうのです。