アルバム『盗作』収録曲
まずは楽曲動画をチェック!
この楽曲はヨルシカの初アルバム『盗作』にも収録されている楽曲です。
アルバムに収録されるより前にYouTubeにMVが投稿されています。
MVには少年と少女が描かれており、少年の視点の歌であることが分かります。
アニメ映画『泣きたい私は猫をかぶる』挿入歌
『泣きたい私は猫をかぶる』(なきたいわたしはねこをかぶる)は、スタジオコロリド制作による日本の長編アニメーション映画。2020年6月18日16時よりNetflixにて全世界独占配信された。略称は『泣き猫』。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/泣きたい私は猫をかぶる
中学生という多感な時期特有の一種の危うさと、その中で生まれる恋物語が心に沁みる作品です。
そのストーリーは大人になるにつれて忘れてしまった感覚を思い出させてくれるのではないでしょうか。
この映画には『花に亡霊』や『嘘月』といったヨルシカの他の楽曲も主題歌などに起用されています。
ストーリーとヨルシカの楽曲が見事にマッチした作品ですのでこちらもぜひご覧ください。
そばにいる存在
夜を迎えた先にあるもの
ねぇ、このまま夜が来たら、僕らどうなるんだろうね
列車にでも乗って行くかい。僕は何処でもいいかな
出典: 夜行/作詞:n-buna 作曲n-buna
歌い出しはしっとりと静かなメロディからはじまります。
主人公の男の子が誰かに話しかけているセリフのような歌詞です。
話しかけているのはMVで描かれている少女でしょう。
夜になる間際まで一緒に過ごしたその人と、どこかに行くことを提案しているようです。
MVでは、この時の主人公はまだ子どもとして描かれています。
子どもの頃は夕暮れには遊びをやめて、それぞれの家に帰ることでしょう。
主人公にとっても家に帰らない夜ははじめてのことのはずです。
このまま夜になった先のことがはっきりとは想像できていないのだと推察できます。
それでも、ここで別れるのではなく一緒に列車に乗ることを提案しています。
夜になっても走る列車として連想できるのが夜行列車です。
さらに夜の暗闇の中を走り抜ける夜行列車からは「死」も連想できるでしょう。
この曲で描かれる「死」とはなんなのか、それはこの先の歌詞から読み解きます。
おそらく主人公にとってその人と過ごす時間が心地よく、ずっと一緒にいたい人なのでしょう。
その人と一緒なら何処に行ってもいいと思っているのだと読み取れます。
今はまだ分からないこと
君はまだわからないだろうけど、空も言葉で出来てるんだ
そっか、隣町なら着いて行くよ
出典: 夜行/作詞:n-buna 作曲n-buna
この歌詞は主人公ではなく少女の視点だと考えられます。
主人公と少女が見上げる空には星が瞬きはじめていたことでしょう。
「空」も「星」も人間が名付けた名前です。
その名前がつく前から存在していたとしても「空」と表現されたことで「空」になったのです。
それと同じようにさまざまなものに言葉を使って名前をつけられることで表しています。
それは言葉でそのもののあり方を縛るようにも感じられるでしょう。
少女はこれは今の主人公にはまだ分からない、少し難しいことだと知っているようです。
2人は話を切りあげて隣町まで行くことになります。
遠くに行こうとしても、子どもだけでは隣町くらいが限界です。
列車に乗ることも、遠くに行くこともできない子どもであることが読み取れます。
少女への追憶
忘れられない君
はらはら、はらはら、はらり
晴るる原 君が詠む歌や 一輪草
他には何にもいらないから
出典: 夜行/作詞:n-buna 作曲n-buna