結成30年の軌跡
Mr.Childrenと同期で、そのどちらも現在、日本の音楽シーンの第一線で活躍しています。
現在は結成30周年記念ツアーとして『SPITZ 30th ANNIVERSARY TOUR "THIRTY30FIFTY50"』を開催中。
ツアーの期間限定ブログを公開しています。
ロックを詰め込んだ全14曲の大ボリューム
タイトルの「醒めない」はロックを「酔い」に例えて、50歳を越えた今でもその酔いから「醒めない」という意味が込められています。
またアルバムのジャケットも非常に印象的であり意味があります。
ジャケットに写っているこの生き物は映画「ネバーエンディングストーリー」に出てくるファルコンというキャラクターに似ていますが「モニャモニャ」と言って草野マサムネが考え出した生き物です。
ロックのメタファーとしての存在として生み出し、裏ジャケットには「モニャモニャ」の小さい頃を写し出すことで、大きくなっても醒めずに付き合っていける存在として「醒めない」という言葉の解釈をそこでも表現しています。
また最近のスピッツはバンド中心のライブ感のサウンドを意識しています。
よって、現在のレコーディングで主流である多重録音をほとんどせずに、基本的に「せーの」で4人一気に鳴らした音を同時にレコーディングをすることで生のライブ感を音源に閉じ込めることを大切にしています。
1.醒めない
アルバムタイトルになっている「醒めない」からスタートします。
「最初ガーンとなったあのメモリー」という歌詞は草野マサムネ自身が影響を受けた音楽のことを表現しています。
ザ・ナックのマイ・シャローナやKISSのストラッターなど、リフがしっかりしているロックがルーツになっています。
70年代のロックミュージックが基礎に始まった草野マサムネの音楽。
つまり初期衝動を大切にしつつ、自分なりに音楽に変えていく作業を、飽きずに50歳になっても続けてきた積み重ねがこの歌にこもっています。
2.みなと
3.子グマ!子グマ!
タイトルの可愛さを良い意味で裏切るロック色の強い楽曲です。
コーラスにはタカハシマイを迎え、女性コーラスがまた一段と草野マサムネの声を引き立てています。
旅立つ子を送り出すような、切なさの香る歌詞にドラムの裏打ちが非常にかっこいいです。
またバンドとしてのそれぞれの楽器の良いところが引き立ち、サウンドも聞き応え満載になっています。
4.コメット
5.ナサケモノ
曲中にバックで様々な環境音が使用されていて遊び心に富んだ楽曲になっています。
ちなみにキッチンタイマーのネジの音はベースの田村のものを録音したそうです。
まっすぐなロックサウンドだけでなく、30年経っても新しいサウンドに挑戦していく彼らのポジティブな姿勢が垣間見える1曲です。
6.グリーン
スピッツの曲は今まで色味を連想させる楽曲は少なかったのではないでしょうか。
夢に手を伸ばしていくような疾走感がワクワクや未来への拡がりを加速させてくれるようです。