サビで広がる哲学的な世界
全部把握したつもりでいても
実は何も分かっていやしないよ
今心は裸になりたがっているよ
消極的なあなたにも
上から目線のあなたにも
ほら世界は確かに繋がっているよ
出典: 海にて、心は裸になりたがる/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿
人間は、何も分かっていないことが分かっているのが凄い。
哲学的な世界にまで足が広がります。
あなたは世界のことがどこまで分かっていると思いますか?
全部分かってると思っているあなたは、まだ何も分かっていないのかもしれません。
逆にまだ分かっていないことがあると考えるあなたは凄い人です。
ネガティブなイメージで自分を見つめていても、それは褒めるべきことなのかもしれません。
それは自分が完璧でないことを知っているから。
ネガティブな自分も全てひっくるめて、自分自身を知ることが大切なのかもしれません。
このように「海にて、心は裸になりたがる」の歌詞はいろいろなことを考えさせてくれます。
自分から君へと移る2番
生臭い海の匂いは
ロマンチックとは程遠いけど
デスクにいるより居心地が
良くてハイになる
出典: 海にて、心は裸になりたがる/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿
実際に海に行ってみると、思っていたイメージとは違うことがあります。
実際は海の匂いがキツかったり、水が汚れていたり。
それでも仕事場よりはテンションが上がる気持ち。
とてもよく分かります。
いつもと違う日常はそれだけでうれしくなるもの。
共感できる人も多いのではないでしょうか。
ついに登場する「君」
冷静に自分を客観的にみる回路を外して
君の影も今僕と踊ってる
出典: 海にて、心は裸になりたがる/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿
ここでは今まで出てこなかった人物が登場します。
主人公は一歩引いたところから世界を見つめます。
登場したのは一緒に踊る「君」です。
「君」とはどんな関係があるのでしょうか?
おそらくここで登場した「君」は恋人でしょう。
今度は自分ではなく、「君」について語りはじめるのです。
「君」の心も、主人公の心と同じように開放されたいと願っているのでしょうか?
「君」から「あなた」へと変化
対照的と思っていても
実はあちこちが似ているよ
今心は裸になりたがっているよ
わがまま過ぎるあなたにも
自惚れが強いあなたにも
きっと世界はあなたに会いたがっているよ
出典: 海にて、心は裸になりたがる/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿
ここは、基本的には1番のサビ部分と同じことを言っているのでしょう。
違うように見える人でも根本的には同じです。
ネガティブな感情があるにしても、それ自体が素敵なことなのです。
海で開放的な気分になることで、いろいろなことに気が付きはじめたのかもしれませんね。
ここの部分で「君」という表現が「あなた」という表現に変わっています。
ある特定の人物ではなく、全ての人へ向けたメッセージへとつながっていくからかもしれません。
ありのままの姿でいよう
嫌なやつだと考えていても
実はちょっぴり気になっているよ
今心は裸になりたがっているよ
可愛げのないあなたにも
注目されたいあなたにも
きっと世界はあなたに会いたがっているよ
今心は裸になりたがっているよ
出典: 海にて、心は裸になりたがる/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿
ネガティブなイメージが付きまとう人でも魅力があるという意味でしょうか。
自分のことが嫌いなあなた。
でもそんなあなたも、今こそ心を裸にするときが来ました。
心を裸にするのは勇気がいることです。
しかし心をさらけだしたあなたに会いたい人がいるのです。
そう、世界はありのままの姿でいるあなたを望んでいます。
だから思い切ってありのままの自分をさらけ出してみよう。