大塚愛「金魚花火」とは?
大塚愛さんの「金魚花火」は、大塚愛さんの記念すべき5枚目のシングルです。
2004年に発売され、切ない恋愛模様を歌い上げたメロディーが夏の恋を連想させ、今でも多くの人々の支持を集めています。
ここでは、この「金魚花火」の歌詞に込められた深い意味を探っていきましょう。
「金魚花火」の歌詞に込められた意味とは?
「金魚花火」とは、実際に使用されている花火で、水面を金魚のように泳ぎながら飛び交う特徴があります。
この金魚花火がこの大塚愛さんの「金魚花火」のモチーフになったのかといえば、そうではなく、あくまでも金魚と花火から連想した恋の歌のようです。
夏の儚い男と女の失恋を、金魚と花火に例えているようで、花火のようなはかなさを持ち、金魚の尾ように美しくしなやかに散るといったイメージで歌い上げています。
「金魚花火」はストーリー性のあるラブストーリー
そして、この「金魚花火」がストーリー性のある男女の切ないラブストーリーであることも、この歌を聴くとすぐわかります。
このストーリーを映像にしたPVも話題となり、美しい情景が映し出され、内容的にもとても情緒があり、切ないラブストーリーに仕上がっています。
・ストーリー性のあるPVが話題に!
「金魚花火」のPVのストーリーとは?
このPVは、ある夏の終わり、ずっと片思いをしていた男の子と、大塚愛自身が扮する女の子が、駅で久しぶりの再会をはたすところから始まります。
その男の子は、彼女と一緒に花火をする予定でしたが、突然彼女が来れないという電話を受けて、花火の入った袋を持ったまま駅でがっかりして落ち込んでいました。
そこへ、電車から降りた大塚愛扮する女の子がやってきます。
もともと知り合い同士のため、お互いに気づいて笑顔になる2人。
やがて2人は駅から出てきますが、突然の雨にふられてお寺に駆け込みます。
そして、しばらくして雨がやみ、男の子は女の子に花火をしようと言い出します。
しかし、せっかく花火をしているのに、女の子は花火をほとんど見ずに、その男の子の横顔ばかりを見つめていました。
実は、女の子は男の子にずっと片思いしていたのです。
ですが、男の子に彼女がいることを女の子はあらかじめ知っていたので、切ない気持ちをおさえながらも、横顔を見つめることしかできなくても、ずっと男の子に恋をしていたという切ないストーリー。
これをまるでドラマのように、女の子を大塚愛さんが演じ、男の子を俳優の田中圭さんが演じました。
映像で見ると曲を聴く以上にその世界観が伝わってくるから不思議ですよね。
情緒的な歌詞は、聴覚と視覚に過去を思い起こさせる
夏の匂い雨の中で
ぽたぽたおちる 金魚花火
光で 目がくらんで
一瞬うつるは あなたの優顔
出典: 金魚花火/作詞:愛 作曲:愛
この歌詞は、夏の恋、失恋の歌だけでなく、聴く人の視覚や聴覚にも問いかけ、この曲一つで聴く人を過去のその瞬間まで連れて行ってくれるのです。
例えば、この「夏の匂い雨の中で」という一節の歌詞だけでも、とても風流で、情緒的に感じます。
この曲は、タイトルからも夏の風流な様子が伝わり、こういった情緒あふれる美しい歌詞がこの「金魚花火」では、たくさん見受けられます。
「金魚花火」はひと夏の恋がテーマ?
心に泳ぐ金魚は 恋し想いを募らせて
真っ赤に染まり実らぬ想いを 知りながら
それでも そばにいたいと願ったの
出典: 金魚花火/作詞:愛 作曲:愛
今まで友達以上恋人未満の関係だったのが、実は片方は片思いしていたというケースは、よく恋愛に起こりがちといえます。
そして、その季節が夏ならなおさらです。
この歌詞の「心に泳ぐ金魚」が、想いを募らせ、金魚だけに真っ赤に染まり、その様子が女の子の恋心をあらわしています。
そして、さらにそのあとの「ぽたぽた落ちる」の部分は、金魚花火ではなく片思いしている女の子の涙のことを言っているように感じました。
夏は恋の季節とよくいいますが、夏ほど人を恋愛に駆り立てる季節はなかなかないものです。
そんな夏の恋のはかなさを、夏の風物詩である金魚と花火に例えているこの曲は、まさに夏の切ない恋愛そのものなのかもしれません。