ハッピーシンセサイザとは
ハッピーシンセサイザとは、EasyPopのボーカロイドオリジナル曲です。
一度は失恋した主人公が想いを告げるところまで描いた、甘酸っぱい恋の歌でもあります。
巡音ルカとGUMIのハスキーな歌声ともマッチし、一度聴いたら耳から離れないメロディが特徴的です。
「伝わる想い」とは何を表しているのでしょうか?
歌詞解説スタート
失恋した主人公
儚く散った淡い片思い
笑い話だね 今となれば
見る物全て 輝いて見えた
あの日々がキレイに 笑ってるよ
出典: ハッピーシンセサイザ/作詞:EasyPop(BETTI) 作曲:EasyPop(BETTI)
片思いをしていた主人公が、失恋をしてしまったところから始まります。
とても強い気持ちで恋をしていたのでしょう。
“目に映る何もかもがキラキラとしていた”
そんな夢のような恋に落ちていました。
しかし失恋直後だからでしょうか。
“ちょっとした淡い気持ちだったよ。本当バカみたいだよね”と強がりを見せます。
なんだか、涙する気持ちを無理して繕っているように見えます。
主人公の心の中は、本当は悲しみでいっぱいのはず。
彼の失恋のいきさつを、読み進めましょう。
ウソをつく
我慢する事だけ 覚えなきゃいけないの?
「大人になって頂戴ね?」
ならなくていいよ
知らない事ばかり 知らないなんて言えなくて
「大変お似合いで」
ウソついてゴメンね
出典: ハッピーシンセサイザ/作詞:EasyPop(BETTI) 作曲:EasyPop(BETTI)
ここで失恋のいきさつがわかります。
主人公は、意中の子が他の異性と親しげに接する場面を見てしまったのです。
つまり直接的に告白してふられたといったような失恋ではなかったのですね。
二人が付き合っていると考えた主人公は、“ピッタリなカップル”と心にもないことを言ってしまいます。
本当は好きでたまらないのに、ウソをついてしまうのです。
そしてこのような大人な対応をとった自分が嫌になったのでしょう。
“なんで大人みたいに、なんでもなかったみたいなフリをしなきゃいけないの”
そんな気持ちが、歌詞からも読み取れます。
ウソをつき、かつ大人な対応をとってしまった主人公。
しかし本当は、自分の本当の気持ちを伝えられなかったことに後悔しているのです。
主人公は、自分の想いを伝えることができるのでしょうか。
そしてそもそも彼女は別の異性と付き合っているのでしょうか。
更に歌詞を読み進めていきましょう。
タイトルにあるハッピー
幸福を届ける
ハッピーシンセサイザ 君の 胸の奥まで
届くようなメロディ 奏でるよ
つまらない「たてまえ」や ヤな事全部
消してあげるから この音で
何の取り柄も無い 僕に唯一つ
少しだけど 出来る事
心躍らせる 飾らない 言葉
電子音で伝えるよ
出典: ハッピーシンセサイザ/作詞:EasyPop(BETTI) 作曲:EasyPop(BETTI)
ここで曲名でもあるハッピーシンセサイザが登場。
これはこの曲自体とも言えますが、「僕」と名乗っていることから、この曲を擬人化した少年と考えることもできます。
今回は歌詞をわかりやすく解説するため後者の少年と考えましょう。
つまらない「たてまえ」や ヤな事全部
消してあげるから
出典: ハッピーシンセサイザ/作詞:EasyPop(BETTI) 作曲:EasyPop(BETTI)
少年はまず、これら二つを取り除いてあげると歌います。
前者は主人公がとってしまった大人な対応のことをいっているのでしょう。
つまり“ピッタリなカップル”という心にもない言葉のことです。
主人公がこの嘘をとても後悔しているというのは先ほどご説明しました。
そして後者というのは、落ち込んで前に進めない主人公自身のことではないでしょうか。
実際には本当に失恋したかもわからないのです。
ただ意中の女の子が他の男性と仲良くしているシーンを見ただけ。
しかし彼はこのことで気を落とし、彼女にウソを言ってしまい更に落ち込んでいました。
少年はこれらを無くしてあげると歌います。
主人公のネガティブな気持ちをリセットし、前に進む勇気を与えようとしているのです。