母親が我が子の危機にひんして、日頃では考えられないような力を発揮。
タンスや車を動かしたという事例も愛のもつ奇跡の力を表しています。
私たち一人一人に例外なく、このような愛の力が潜んでいるのです。
相手のことを心底全身全霊で好きになった瞬間。
そこで発現し、ミラクルワールドにはいります。
歌詞は愛の奇跡をシンプルに描いています。
人が人を全身で愛するときに不思議な力をもつ愛の世界の扉が開くのです。
愛される無邪気
赤ん坊のスマイル
君は不思議
無邪気なだけ
そんな所(トコ)が
素晴らしいの
Ah こんなの初めて
愛の形
知ってほしい
誰も彼も君の事をいっぱい
大好きになってゆくのが現実
君の魅力
そこが魅力
ほんの少し
時にジェラシー
出典: Only you/作詞:つんく 作曲:つんく
抱っこされている可愛い赤ちゃんの笑顔を見て思わず微笑む。
そんな体験はありませんか?
あるいは赤ちゃんの笑顔を見かけて思わず近寄って自分もニコニコ。
そうした大人の笑顔を見たことありませんか?
赤ちゃんの笑顔は「無邪気」のシンボルです。
人は無邪気に接するととても癒されます。
無邪気は人に愛されます。
人は無邪気で生まれて、やがていろんなことを経験し、見聞きします。
すると、いつのまにか無邪気でなくなっていきます。
だから、まれに大人になっても無邪気な子供のような人に接した瞬間。
癒され、深い安心感を覚えます。
反対に、そんな人に接して反発し嫌悪する人もいます。
自分がそうなりたくても、なかなかそうなれないことを知っているから。
つまりジェラシーです。
この歌詞の中の「君」はそんな「無邪気」をもった人。
めったにお目にかかれないから「Ahこんなの初めて」。
そして「誰も彼も君の事をいっぱい大好きになってゆく」現実があらわれるのです。
愛の惑星へワープ
現代の日本社会
だけど今は君がこの世界
きっと変えてくれること祈ってる
素晴らしい星に変えてください
出典: Only you/作詞:つんく 作曲:つんく
この曲ハイライトです。
ラブソングの中に突然のように現れた惑星スケールのメッセージ。
無邪気な「君」がこの世界を変える。
この私たちが生きる星を「素晴らしい星」に変えてほしい。
それを心から祈っている。
この地球には今、戦争や民族紛争があちらこちらで展開されています。
それに起因した難民や飢餓の問題が世界に暗い影を落としています。
平和の国を自負する日本国。
いじめ問題は終わる気配もなく、ネットでも炎上やバッシングが日常茶飯事です。
人同士のいがみ合いや争い事は絶えることがありません。
どうしてこんなことになったのか?
その原因を追究してもまた「犯人探し」や「責任者出てこい」となります。
いたちごっこです。
世界に向けて
「平和で、一人一人が生きることをのびのびと自由に楽しめる世界」
それは、どうしたら実現するのか?
この「Only you」の歌詞にこめられたつんくさんのメッセージ。
そこにヒントが隠されています。
「一人一人が(君が、あなたが)、人を愛すること」
「人を愛し、強くなること」
「子どものように無邪気でいること」
想像してみましょう。
この地球上の多くの人々が、お互いの存在を尊重し、愛し合う。
子供のような無邪気な笑顔で暮らすようになったとしたら?
いがみ合いも争い事も、そして戦争も、ひなたの雪のように消えていくでしょう。
そんなこと、はたして夢物語なのでしょうか?
この「Only you」をリリース後にブログでつんくさんが語っています。
恐れることなく、目標につき進め!
震災がもたらしたもの
この作品は単なるPOPSという域をはみ出して作ってみました。
なので、もしかしたらタイプじゃない!って人がいるかもしれませんが、
でも、今のモーニング娘には絶対こういう曲が必要と思い作り上げました。
出典: https://ameblo.jp/tsunku-blog/entry-10910952180.html
2011年3月11日に起きた東北地方太平洋沖地震。
巨大地震と津波で二万人近い人々が一挙に亡くなりました。
この巨大災害は日本だけではなく世界中の人々に大きな衝撃をもたらしました。
地球上の空気が一変するような出来事。
つんくさんの言葉にある
「その前日と世界が一気に変わりました」
という表現は各界の多くの人々がもらした感想と共通しています。
この巨大災害はたんなる「災害」ではなく地球という惑星の何かを大きく変えてしまう。
そんなきっかけになっているということを多くの人が直感したのです。
このような背景のもと作られた「Only you」。
おそらく、つんくさんもこの大災害の様子を伝える映像からショックを受けたのでしょう。
その衝撃がつんくさんの中の何かを突き動かし、曲を作らせたのかもしれません。