二人の関係性

この曲もきっと この夜もすぐ
過去になってくのに
Na na na na na na na na na
今夜も You make my tears

出典: この曲のせい/作詞:SHIROSE from WHITE JAM 作曲:SHIROSE from WHITE JAM/Naoto Okabe

過ぎ去る日々に淋しさを感じることもありますが、一概に悪いことばかりではないでしょう。

どんなに辛かったことや悲しいことも、時間が解決してくれることがあります。

記憶が薄れていったり、時とともに心情に変化が起きたりもするものです。

主人公もそのことは十分に理解しています。

そうとは分かっていながらも、君が来ないことの淋しさと悲しみに、今は押しつぶされそうになっているようです。

最後の英語の部分を和訳すると<君は僕を泣かせる>。

そして「は」ではなく「も」と表現していることからも、今日のようなことは初めてではないのかもしれません。

いつも振り回されてばかりいるけれど、主人公は君のことが大好きでいる。

そんな二人の関係性が想像できます。

君のせいにはしたくない

綺麗な星に こんな記念日に
泣けてしょうがないのは
この曲のせいだって 言い張らせて

出典: この曲のせい/作詞:SHIROSE from WHITE JAM 作曲:SHIROSE from WHITE JAM/Naoto Okabe

楽しみにしていたデート

このままではせっかくの記念日が台無しになってしまいます。

ふと流れてきた曲に自分の姿を重ね合わせ、こみ上げるものがあったようです。

おそらくその曲は「失恋」や「恋人とのすれ違い」といったマイナスなテーマではないでしょうか。

それでも君のことが好きだという気持ちには変わりはない。

だからこの涙も、君のせいにはしたくないと考えているようです。

やっと君からの連絡が

携帯が鳴る あわてて演じる
照れ隠して言う (遅いぞ)
喜んだりしない
早く早くこい
許してあげよう

出典: この曲のせい/作詞:SHIROSE from WHITE JAM 作曲:SHIROSE from WHITE JAM/Naoto Okabe

とうとう君からの連絡が来ます。

平然な態度を装って電話に出ますが、本当は嬉しい気持ちでいっぱいのようです。

ではなぜ嬉しい気持ちを押し込めたのでしょうか。

さっきまで泣くほどの思いをしていたにも関わらずです。

それは彼女にカッコ悪いと思われたくないからでしょう。

ここまでの歌詞から、主人公の方が彼女にゾッコンで、いつも振り回されていることが分かります。

もし電話に出たときに、はしゃいでしまえば「頼りない、女々しい」と思われてしまう可能性があるのです。

そうなってしまっては、ますます尻に敷かれる一方。

彼女との関係を平行にするためにも、平然を装ったのではないでしょうか。

主人公なりの優しさ

このシーンからは、主人公の優しさも垣間見えます。

ここまで待たされていれば、嬉しさよりも悲しみや怒りの方がこみ上げてきても無理はありません。

それを抑えて、主人公は電話に出たのです。

もし怒ってしまえば、喧嘩になりかねませんし、別れ話にだって発展する可能性はあるでしょう。

少なくとも今日の記念日が苦い思い出となることは避けられません。

主人公なりの優しさ、そして君への“好き”の思いの表れといえるでしょう。

記念日は当たり前ではない

何をして待とうかな?
やっぱ君は来てくれる
ありふれた事だけど 僕にはまた特別な夜

出典: この曲のせい/作詞:SHIROSE from WHITE JAM 作曲:SHIROSE from WHITE JAM/Naoto Okabe

二人はもう何度もデートをしているようです。

もしかしたらその度に、こうして待たされているのかもしれません。

君に会えるということも、君が遅刻するということも、当たり前になったと言っても過言ではない今。

それでも主人公は当たり前と思うことなく、かけがえのない一日だと考えています。

記念日を迎えることができた喜び

この曲もきっと この夜もすぐ
過去になってくのに
Na na na na na na na na na
今夜も You make my tears

綺麗な星に こんな記念日に
泣けてしょうがないのは
この曲のせいだって 言い張らせて

出典: この曲のせい/作詞:SHIROSE from WHITE JAM 作曲:SHIROSE from WHITE JAM/Naoto Okabe

二番のサビも、一番と同じ歌詞です。

ですが主人公の優しさと愛情が描かれたことで、プラスの意味に捉えることができます。

君に会えるということの喜び、そしてまた記念日を迎えることができたということへの感謝

そんな思いがこみ上げて、涙が溢れてきたのではないでしょうか。