別れ話の帰り道 悲しくなんてなかったよ
フラれた方は僕なのに 泣いていたのは君の方

どこもかしこも駐車場だね どこもかしこも駐車場だよ
どこもかしこも駐車場だわ どこもかしこも駐車場だぜ
どこもかしこも駐車場 こんなになくてもいいのにさ

出典: どこもかしこも駐車場/作詞:森山直太朗 御徒町凧 作曲:森山直太朗 御徒町凧

恋愛の終わりの風景にまで干渉してくる駐車場という存在。

都会では自動車がなくても暮らしていけるのに過剰なほどに多い駐車場。

2020年東京オリンピック再開発前の東京の姿でもあります。

人々にとっては当たり前すぎる風景なので逆に死角になってしまう素材を見事に再発見させました

森山直太朗・御徒町凧の上質なユーモアを感じずにはいられません。

3位は森山直太朗・不朽の名作

日本語の美しさを再発見

【森山直太朗】歌詞がスゴイ!おすすめ人気曲ランキング10選【動画あり】ヒット曲から隠れた名曲まで紹介の画像

3位 「さくら(独唱)」 2003年3月5日 シングル発売

コアアルバム「乾いた唄は魚の餌にちょうどいい」別バージョン収録

森山直太朗の存在に日本中が釘付けになり、オリコンチャート1位を獲得した名曲

日本語の歌詞の美しさを日本人全体が再認識し共有しました

さくら さくら ただ舞い落ちる
いつか生まれ変わる瞬間を信じ
泣くな友よ 今惜別の時 飾らないあの笑顔で さあ

さくら さくら いざ舞い上がれ
永遠にさんざめく光を浴びて
さらば友よ またこの場所で会おう
さくら舞い散る道の上で

出典: さくら/作詞:森山直太朗 御徒町凧 作曲:森山直太朗

聴く者の脳裏に焼き付く桜吹雪の舞う風景。

友だちとの別れ、進路上のことなのか、死という永遠の別れのことなのか明確には書かれてはいません。

おそらく桜が散る刹那と別れを重ねた辺り、友だちとの死別を指すという解釈の方がすっきりします。

それでもこの曲はそうした特定の解釈を超えて人々に愛されるのです。

桜が散る季節には卒業式など友人との別れが待ち構えている。

そうした日本の事情に寄り添うような歌詞でもあります。

卒業ソングの定番として日本の社会に深く浸透してゆくのです

桜咲く春は出会いと別れの季節。

この先も永遠に歌い継がれて欲しい歌です。

2位は現代人の孤独の様相を切り取った歌

答えは返ってくるか?

【森山直太朗】歌詞がスゴイ!おすすめ人気曲ランキング10選【動画あり】ヒット曲から隠れた名曲まで紹介の画像

2位 「群青」 アルバム「822」収録

まずは素晴らしい歌唱と演奏が聴ける動画をどうぞご覧ください。

現代の孤独や哀しみを見事な歌詞に仕立て上げる森山直太朗・御徒町凧の手腕が見事です

嫌いな奴がクラスにいてさ おそらくあいつも俺を嫌いで
世界地図からはみ出しそうな 金魚の浮かぶ気だるい午後さ

あのね あのさ 手のひらの汗
あのね あのさ 遠く校庭の声

Hey Siri 明日の天気はいかがです
Hey Siri どっちのシャツが似合ってる
Hey Siri 元気になれる食べ物なあに
Hey Siri この空の色教えてくれよ

出典: 群青/作詞:森山直太朗 御徒町凧 作曲:森山直太朗 御徒町凧

主人公は若い学生。

青春期にちょっとした孤独感を抱えて生きています。

クラス内の人間関係でちょっとした問題を抱えている。

話しかける相手はiPhoneのSiri。

実際は本当の友だちと話したいのかもしれません。

それでも本当の友だちって誰だろう?

たまらずSiriに話しかけるのですが、Siriに問いかけられる話題は限られています。

Siriは空の色をなんと答えるのでしょうか?

誰と繋がればいい?

Hey Siri 僕の悩みを聞いてくれよ
Hey Siri 誰にも言えないことなんだ
Hey Siri 生まれて生きて死ぬだなんて
Hey Siri ところで君はどんな気分だ

あのね あのさ あのね あのさ あのね あのさ

出典: 群青/作詞:森山直太朗 御徒町凧 作曲:森山直太朗 御徒町凧

誰もが青春期に自分の孤独を持て余しながら生きます。

Siriという存在があるいまの世代の若者には痛く響く歌詞でしょう。

またSiriがなかった頃に青春時代を過ごした人々にもこの曲の価値は存分に伝わるのです。

青春期の若者に限らず、すべての現代人の孤独の様相を見事に描いています

誰かと繋がりたくて手にしたスマホ。

でも繋がる相手とはいったい誰だろう?

その問いにSiriは答えてくれるでしょうか?

孤独をひとり胸に抱きしめるもよし、誰か他の人と話してみるのもよし。

どうしようもなく切ない気持ちになる歌です。

それでも夕暮れや深夜、ひとりのときに聴きたくなる曲でもあります。

1位はこの国の歴史に深く想いを巡らせる歌