再結成を遂げたTHE YELLOW MONKEYからの贈り物
2017年5月、ファンのもとに届けられたイエモンからのプレゼント。それは『THE YELLOW MONKEY IS HERE. NEW BEST』という名のベストアルバムでした。
2004年の衝撃の解散から、奇跡の再結成を遂げた2016年、実に12年もの長い間イエモンを信じて待ち続けたファンは、どんな思いでこのアルバムを手にしたのでしょうか。
というのも、このアルバムは、ただのベストアルバムではないからです。
まずは、再結成後初めてリリースされたアルバムであること。
その収録曲の全てが新録であること。
それからもう一つ。
イエモンがまだ解散中の2013年、ファン投票によって収録曲が選ばれたベストアルバム『イエモン-FAN'S BEST SELECTION-』への返礼、アンサーアルバムとしてリリースされたものだったからです。
ファンにとっては、とても感慨深いアルバムとなったのではないでしょうか。
そのベストアルバム『THE YELLOW MONKEY IS HERE. NEW BEST』の収録内容、見ていきましょう。
収録内容を紹介！まずは1曲目～11曲目まで
1．悲しきASIAN BOY
1994年の3枚目のシングルであり、アルバム『jaguar hard pain』にも収録されています。
2013年のファン投票の順位は16位。
ほとんどのライヴで演奏され、ヴォーカルの吉井和哉が「暁にー！！果てるまでー！！悲しきASIAN BOY！！」と叫んで始めるのがお決まりです。
とても盛り上がる、ファンもライブで心待ちにしている曲のうちの1つといえるのではないでしょうか。
軍歌をイメージして作られているようです。PVからも、その雰囲気が伝わってきますね。
2．パール
この曲は2000年、22枚目のシングルとしてリリースされました。同年リリースのアルバム『8』にも収録されています。
亡くなった友人で、彼らの楽曲の中でもトップクラスのヒットになった「JAM」のプロモーションに尽力してくれた人物について歌っています。
そのため、吉井和哉やメンバーにとっても思い入れのある曲となっています。
この友人が亡くなった日、解散の話し合いをしていたイエモンのメンバーは、その最中に連絡を受け、相当なショックを隠せなかったといいます。
その場での解散は避け、休止期間に入ったのも、バンドの為に力を尽くしてくれたその彼を追悼してのことだったのではないでしょうか。
ファン投票では15位にランクインしました。
3．太陽が燃えている
1995年リリースの8枚目シングル。ファン投票では14位でした。
この曲で、イエモンは自身初となるオリコン週間シングルチャートトップ10入りを果たしました。
ここまでヒットに恵まれなかった彼らが強く売れ線を意識して作ったこの作品は、狙い通りヒットし、その後の大ブレイクのきっかけとなりました。
このベストに収録するにあたって、ストリングスやホーンが加えられるなど若干のアレンジが施されています。
4．プライマル。
2001年、活動休止後に発表された24枚目のシングルです。
そのスタイルなどからも感じられるように、吉井和哉が影響を受けたと語っているデヴィッド・ボウイを手掛けたこともある著名なプロデューサー、トニー・ヴィスコンティを起用。
歌詞に”卒業”や”ありがとう”、”さよなら”といった言葉が見受けられ、この曲の発表当時はまだ決定的な解散は決まっていなかったものの、ファンはニュアンスを感じていたようです。
ファン投票では13位でした。
5．WELCOME TO MY DOGHOUSE
ここでインディーズ時代の曲がランクインしています。1991年のインディーズアルバム『Bunched Birth』収録。
インディーズ時代から、解散に至るまでライヴでの重要な定番曲としてファンにも親しまれてきました。
このアルバム自体、吉井和哉が気に入っており、演奏の際にも気の入れようが違うという声も。
イエモンのルーツを感じさせてくれる曲といえるでしょう。
ファン投票では12位に入っています。
6．追憶のマーメイド
ファン投票11位、1995年リリースの7枚目のシングルです。
歌詞が過激すぎると当時のレコード会社からクレームがついたといういわくつきの曲であり、発売に際しては大きく歌詞内容を変更せざるを得なかったという逸話が残っています。
今回収録されているのはその変更された後のものです。
変更される前の過激なオリジナル歌詞バージョンは、2004年発売のベストアルバム『MOTHER OF ALL THE BEST』の初回盤のDISC3に収録されました。
こちらをお持ちの方は、一度聴き比べてみたら面白いかもしれませんね。
