「pieces」の歌詞をチェック!(1コーラス目)

【pieces/Mr.Children】映画「僕等がいた」主題歌の歌詞の意味解釈&コード情報も!!の画像

弱音を吐く主人公

ずっと笑って
過ごしてたいのに
真っ直ぐな想いを
抱きしめたいのに
だけど口を突いて出るのは
「もうこんなはずじゃ
なかったな...」

出典: pieces/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿

曲冒頭の歌詞です。本作はイントロがなく、桜井さんの歌声によって始まります。

楽曲のテーマとなっているのは、人生観のようなものなのではないかと解釈しました。

それは、広い意味では恋人や家族など、大切な人に語り掛けるメッセージのようにも捉えられます。

また、「自分自身への決意」という見方もできますね。

歌詞については、リリース以降ファンの間でもさまざまな解釈が行われています。

恋愛中の男女のことを指している」、または「恋人を失った主人公のことを指している」、など。

一部では、「Mr.Childrenの活動に対するメッセージなのではないか?」という見方もあります。

このように、聴く人によっていろいろな解釈ができるのも本作の魅力の一つですね。

この冒頭部分では、思っているほどに上手くいかない現状に対して弱音を吐く主人公の姿が描かれています。

笑顔を作り、前向きな気持ちだけを持って日々を過ごしていきたい。

それでも、想定していた未来と少し違う現実に「こんなはずじゃなかった」というセリフを漏らします。

風に揺られる飛行機のような僕等

強く早く
駆け抜けるほど
向かい風も
きつくなるんだな
右へ左へ煽られて
バランスを崩しながら
僕等 ここにいる

出典: pieces/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿

目指すものへ向かって一生懸命行動するほどに、人は様々な障害にぶつかるものです。

浅はかな考えによって引き起こされた失敗、打開できそうにないと感じられるほど大きな問題。

さまざまな困難が、自分の身に降りかかります。

「向かい風」という描写から、「周囲の声」という障害も連想することが出来ました。

奮闘する自分に対して掛けられる周囲からの否定的な言葉は、目標実現に向かう意欲を奪います。

まさに「風当たりが強い」という状況ですね。

それでも気持ちを入れ直してなんとか日々を送る自分の姿は、ゆらゆらと揺れながらも飛び続ける飛行機のよう。

ここでの「僕等」という表現は、特定のグループというより全人類的な自分達のこと指していると感じます。

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「君」は違う場所にいる人

軌道を逸れて
放り出された
夢が 夢が萎んでく
どこかに不時着しようか
って頭をかすめる
粉々になったら
匂いに紛れて
君の元へ
飛んでくから
そのときは思い切り
吸い込んでよ

出典: pieces/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿

サビ部分の歌詞です。

ここでは前のブロックから引き続き、「夢に向けた飛行」の姿が描写されています。

「不時着」とは「これ以上続けることは不可能だ」という主人公の感情を意味するものです。

描かれている世界はとても悲観的で、彼は自分が「粉々」になるかもしれないということを暗示しています。

登場する「君」は、そんな自分のことを思いきり吸いこむように、すべて受け止めてくれる立場にいる。

前述の「僕等」とはまた違った場所に居る存在の事を指しているのかもしれません。

「pieces」の歌詞をチェック!(2コーラス目)

【pieces/Mr.Children】映画「僕等がいた」主題歌の歌詞の意味解釈&コード情報も!!の画像

現実を見つめる

僕等はひとつ
でもひとつひとつ
きっとすべてを
分かち合えはしない
互いが流す涙に
気付かずにすれ違って
今日もここにいる

出典: pieces/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿

人と人が心のすべてを通じ合わせることは不可能である。

2コーラス目のAメロは、そんな断定的な主人公の考えによって始まります。

同じ時代を生きる自分たちは互いに支え合い、痛みを分け合って暮らすべきではないか。

それでも現実は残酷で、それぞれの苦悩に気付けずに過ごす人々のことを彼は冷静に見つめています。

前向きな言葉

失くしたピースは
見つからないけど
それでもパズルを続けよう
全部埋まらないのは
わかってる それでいい
その空白はね
これから僕等が
夢を描くための余白
いつか描いたやつより
本物にしよう

出典: pieces/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿

2コーラス目のサビにあたるブロックの歌詞です。

ここでタイトルにもなっている「ピース」という言葉が登場します。

「失くしたピース」とは、ここまでのブロックで描かれていた「果たせていない夢」を指すのでしょうか。

または「置き去りにしてきてしまった感情」を指しているようにも思えます。

「それでもパズルを続けよう」というセリフは、初めて語られる前向きな言葉です。

失くしたものを嘆くより、そこに生まれた「余白」を使って新たなものを作りあげよう、と伝える主人公。

「余白」とは、すなわち「失くしたものから得た教訓」であり、それこそがパズルを華やかなものにするのです。

必死に取り組むパズルに対して、「全部埋まらないのはわかってる」と言い切る主人公は達観しています。

その昔に描いた夢よりも、もっと本物に近づけることができる。

さまざまな困難を経て一回り大きくなった彼の姿が描かれ、楽曲はエンディングへと向かっていきます。