岸田教団&THE明星ロケッツ4thシングル『GATE II ~世界を超えて~』
2016年にリリースされた岸田教団&THE明星ロケッツの『GATE II ~世界を超えて~』。
同年1月からに放送開始されたTVアニメ『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』第2期のOP曲です。
曲名の「II」は2期を意味しています。
こちらの項目で紹介しているCDジャケットはアニメに登場する自衛隊メンバーをイラスト化した「アニメ盤」。
ちなみにサムネに使用しているのは、異世界の女性キャラクターを描いた「アーティスト盤」。
ジャケットイラストはバンドメンバーのはやぴ~によるものです。
元々はバンドのジャケットなどを担うイラストレーターでした。
リーダーの岸田と意気投合したのがきっかけで、2016年にギターとして正式に加わることに。
加入にあたり、バンド名も岸田教団から現在の岸田教団&THE明星ロケッツに一新しています。
名は体を表すといいますが、まさに人柄やノリの良さをバンド名で表している彼らのことでしょう。
アニメ『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』について
岸田教団&THE明星ロケッツは2010年のメジャーデビュー後も同人音楽活動を続けるなど活動姿勢が柔軟です。
タイアップアニメにおいては、一緒に作品を盛り上げていく仲間のような距離感で楽曲を制作しています。
なので、曲紹介に先立ちまず簡単にアニメの紹介をさせてください。
『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』は元自衛官の柳内たくみによる同名小説のアニメ化作品です。
2015年12月~と2016年1月~の2シーズンに渡って放送されました。
主題歌はどちらのシーズンも岸田教団&THE明星ロケッツが担当しています。
自衛隊in異世界
ひとことで説明するなら自衛隊がリアルと異世界、両方の世界平和のために奔走するファンタジーです。
銀座のど真ん中に突如ゲートが出現するところから物語の幕が開きます。
そこから異世界の軍勢が進入、その場にいた多くの民間人を殺傷します。
混乱は自衛隊の武力によって7日間で鎮められましたが、原因は依然不明のまま。再発するおそれも。
そこで日本政府は実態調査のために「特別地域」(特地)と名づけたゲートの向こう側に自衛隊を派遣。
主人公伊丹耀司は特地を巡るうち、エルフなどの異世界の住人と知り合って彼らの事情に巻き込まれていきます。
2015年のアニメ放映時には自衛隊東京地方協力本部とのコラボを実施。
一部の自衛官募集ポスターにキービジュアルが使用されました。
また、イベントの際にキャストが着用していたジャケットや帽子は彼らの提供によるものです。
キャストが豪華
オタク気質でさえないバツイチの自衛官・伊丹を演じていたのはセクシーボイスで知られる諏訪部順一。
物語のキーマンや主人公のライバルポジションというイメージが強かったので主人公が新鮮でした。
伊丹の相棒・富田章役は安元洋貴。部下の倉田武雄には石川界人、栗林志乃は内田真礼が演じています。
豪華なのは自衛隊チームだけではありません。異世界の住民のラインナップは以下のとおり。
金髪エルフ娘テュカは金元寿子。賢者見習い少女レレイは東山奈央。
不老不死の亜神ロゥリィは種田梨沙。帝国皇女はピニャ・コ・ラーダは戸松遥。
いずれも主人公を演じたことのある方ばかりです。
とくに戸松遥は『妖怪ウォッチ』シリーズの天野ケータで声を知っている方がいらっしゃるかもしれません。
アニメは原作以上にハーレム色が強く、それだけにヒロインに気合いが入っていたように思います。
『GATE II ~世界を超えて~』の歌詞
『GATE II~世界を超えて~』の曲調はいわゆるロキノン調。導入のドラムロールが最高にアガる1曲です。
そして、その歌詞はアニメの世界観を汲んだものとなっています。
誰かひとりの気持ちというより、主要人物たちがそれぞれに秘めている願いを映しているようです。
正しく生きる=敵をつくる
いつだって正しさはやりきれないものだと思う
理性的な感情論なんて愚か者の夢だ
しかし人は夢にしか生きられないんだ
何かを犠牲に得られるものが
誰かにとって掛け替えのないものだったとしたらいったい
どうすればいいんだろう?
出典: GATE II ~世界を超えて~ / 作詞:岸田 作曲:岸田
夢や感情の根っこにあるものは欲。そこを理性で語り合えればそれは平和な世の中になるかもしれません。
しかし、そう上手くいかないのが複雑な思考を持つ生物、人間。
目的に向かい一生懸命生きていれば、必ず誰かの妨げになります。真摯であればあるほど邪魔になるでしょう。
自分の大切な人をしあわせにしたい。けれど、それをかなえると自分の家族がとんでもない目に遭うとしたら……。
どちらを選んでも必ず文句が出ますし、自分の心にだって未消化感が残ります。
そう、ためらいと葛藤の連続で、まさにやりきれないんです。
語ったらウザがられそうな真理を、サラッと歌えてしまうのも岸田教団&THE明星ロケッツのカッコイイところ。
多分そういう時に踏み出せることが
戦うってことさ
出典: GATE II ~世界を超えて~ / 作詞:岸田 作曲:岸田