GLAYが誇る冬の名曲『Winter,again』
1999年リリースの16thシングル
165万枚というセールスを記録し、GLAY最大のヒットソングとして名高いこの曲。
数々の賞を総ナメにしたこともあり、名実ともにGLAYの代表曲となりました。
ちなみに上記のCDジャケットは、今はもう見なくなりましたが、当時主流だった8cmシングルです。
今でもゲレンデなどで流れるほど、リリースから時が経っても『冬の名曲』としての輝きが褪せることはありません。
雪景色を背に歌うミュージックビデオ
雪景色の中で歌うミュージックビデオも印象的で、『GLAY=冬』というイメージを決定付けました。
全編通して、ほぼボーカルであるTERUさんのアップで展開するこのミュージックビデオ。
この編集を後で見たメンバーが異議を唱え、全員が映る別バージョンも作成されたという逸話もあります。
しかし、当時このバージョンが各メディアで放映されていたことから、このイメージが強いでしょう。
ミュージックビデオでは曲のイメージ通りに雪が舞っていますが、この雪は本物とのこと。
雪がチラつく瞬間を狙って撮影されたのですが、スタンバイするとタイミングよく雪が降り始めたらしいのです。
さすが、函館出身のGLAY。
雪にも愛されています。
また、ミュージックビデオの中でメンバーが着ているモッズコートが大流行しました。
そんなエピソードからも、当時のGLAYの影響力の高さがうかがえます。
では、そんな『Winter,again』の世界観について解説していきましょう。
『Winter,again』の世界観
作詞/作曲は、リーダーのTAKUROさん。
恋人に、自分の故郷である函館の雪景色を見せたいという想いを過去に絡めながらストレートに綴られた曲です。
イントロの音色を聴くだけで雪がイメージできるほどに歌詞と曲が一致していて、想いの強さが伝わってきます。
では、歌詞の中身に入っていきましょう!
過去の回想
地元を思い、回想する
無口な群衆(ひと)、息は白く、歴史の深い手に引かれて
幼い日の帰り道、凛と鳴る雪路を急ぐ
街灯の下ひらひらと、凍える頬に舞い散る雪
目を閉じれば昔のまま、厳しくも日々強く生きてる者よ
出典: Winter,again/作詞:TAKURO 作曲:TAKURO
帰路を急ぐ人たちの中、誰かに手を引かれていた過去を回想する様子が描かれています。
手を引いていたのは誰なのか。
その答えは、ここでいう一行目の「歴史の〜」に隠されています。
これは、TAKUROさん曰く、おばあさんのことを指しているのだとか。
おばあさんに手を引かれて帰りを急いでいたことがわかります。
今も地元に帰り、雪化粧をまとった街を歩いていると、そういう過去を思い出す。
そんな想いが綴られています。
大切な人だからこそ一緒に行きたい場所
いつか二人で行きたいね 雪が積もる頃に
生まれた街のあの白さを、あなたにも見せたい
出典: Winter,again/作詞:TAKURO 作曲:TAKURO
一瞬サビと勘違いするほどに盛り上がりを見せるこの部分。
個人的にはBメロだと認識しています。
当時のメディアではこの部分をピックアップして放映されることが多かった印象ですが…
まぁそれはさておき。
この曲の肝となるメッセージを伝える部分ですね。
イントロからAメロで地元を回想し、ここでその地元に連れていきたいという想いに行き着く。
函館出身のTAKUROさんだからこそ知っている白銀の世界。
対象となっている女性とは、まだ一緒に地元である函館に行ったことがないようです。
また、2行目で「あの白さ」と表現していることから、函館ではないどこかでこの想いに至ったことがわかります。