【Winter,again（GLAY）】歌詞の意味を独自解説！故郷を見せたい…想いが心に降り積もる

サビとギターソロに挟まれたCメロです。

まるで雪が降る積もるように、時間とともに想いも積もっていくものだと悲観しています。

そんな雪を眺めていてふと気付きました。

雪は積もっていくことでそこにある足跡ごと消してしまうように全て白く塗り替えていきます。

下に埋もれた足跡は消えないけれど、その上にはまた新たな世界が作られていく。

破壊と再生にも似た意味を込めて「すべて許す」という言葉で表しています。

渦巻く感情を表したかのようなギターソロは、まるで吹きすさぶ雪を連想させます。

そうして到達したBメロで勢いがグッと抑えられることで、冷静さを取り戻したことを表現しています。

しかし、落ち着いて考えてみてもやはり、一緒に地元へ行きたかったんだと再認識しているようです。

そして大サビへと展開します。

この大サビ、歌の後ろでずっとTAKUROさんのギターが激しいソロを奏でているのにお気づきでしょうか。

ミュージックビデオでいうと、4分17秒あたりから歌が終わるまでの間です。

歌詞や歌メロのフレーズは、1コーラス目と2コーラス目に出てきたサビと基本的には同じものになります。

しかしバックで流れるTAKUROさんの慟哭にも似た『泣きのギターソロ』が合わさることで表情を変えます。

これまで繰り返し回想し、自分を責め、後悔し、過去に囚われたままの心。

それを解放するかのように一気に解き放っているのです。

全ての想いを詰め込んで啼き叫ぶギターとともに、最高潮に盛り上がる全メンバーのボルテージ。

それは、これで想いを断ち切るんだという強い決意の表れに他なりません。

同じ歌詞なのに、音楽的な表現で意味を変えているのです。

大サビからイントロと同じフレーズに戻って曲は終わりを迎えます。

この展開からも、過去を許し、未来を向いて歩き出した様子がうかがえます。

過去は変えられないし足跡も消えないけれど、それも含めて自分であり、その上に新たな自分が築かれていく。

そしてまた新たな足跡を残していくように繰り返していくのだということを、雪が教えてくれたのです。

この先、幾度となく繰り返す冬。

次に来る冬は幸せでありますように、という想いを残してくれたように感じました。

これでこの曲の解説は終わりです。

冬の景色に重なる失意の物語を描いた『Winter,again』の世界。

いかがだったでしょうか。

感受性豊かなTAKUROさんの想いが詰まった、名バラードに胸が熱くなったことでしょう。

このシングルも収録されたアルバム『HEAVY GAUGE』には異なるバージョンが収録されています。

また、今もLIVEで時折演奏されますが、イントロのアレンジが変わっているなど、今尚進化するこの曲。

世代を超えて愛される曲は、GLAYというバンドの中でも大切にされ、育てられているのだと思いました。

『Winter,again』は叶わぬ恋を失意の底から嘆く内容でした。

しかし、成就した恋を歌った冬ソングも存在します。

それが『ホワイトロード』です。

これもGLAYが得意とする冬のイメージを見事に再現しています。

冬ソングですが、聴いていて気持ちが温かくなる曲になっていますので、ぜひご覧ください。