「肌」はどこで聴ける?
今回紹介する「肌」は、10thシングル「Family Song」の中に収録されています。
前作の「恋」は時代にとらわれない恋愛観を歌った曲として多くの人々の心を鷲づかみにしました。
その後はドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の主題歌として、日本中「恋ダンス」のブームが広がります。
日本中が熱狂した「恋」から約10か月後に「Family Song」が発売されました。
この「Family Song」は家族の在り方について聴く人それぞれに問いかける曲といえるでしょう。
ある人は親子の触れ合い、ある人は恋人同士の甘い関係など、創造力をかきたてられる曲です。
こちらから「肌」が聴けます!
この曲は「花王ビオレu ボディウォッシュ」のCMソングに使われています。
どこか懐かしい感じのする曲調だと思った方も多いのではないでしょうか?
幼い頃に家で過ごしているときのような安心感を抱く人もいるはずです。
またはお父さんお母さんの腕に包まれているような心地良さが蘇ってくる人もいるかもしれません。
一言でいうと「何だかホッとする」という感覚でしょうか?
多様な恋愛観と家族観
「Family Song」がどんな想いで作られたか気になる人もいるのではないでしょうか?
楽曲は1960年から70年代初頭のソウルミュージックをモチーフにしているが、歌詞は昔よりも今の家族をテーマに描いている。友達や仕事仲間といった広い意味での「ファミリー」や異性夫婦だけでなく同性夫婦も含めた「ファミリー」など、懐の大きい曲を作りたいという思いで書かれた。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/Family_Song
ソウルミュージックを基にしていると書いているように、時代に合わせて変化していく様子を曲にしています。
人が成長していく過程で「家族同士がどのように接していくか」は時代を経て大きく変わりました。
しかし男女が結ばれて子供が生まれ、子供が成長して世代がつながっていくという根本的なものは変わりません。
一方で働き方や価値観も変わっていく時代では、恋愛観と家族観もより柔軟性を求められるといえるでしょう。
そんな忙しい中で忘れがちなのが恋人同士や夫婦間、親子の肌と肌が触れ合うスキンシップではないでしょうか?
「Family Song」に収録されている「肌」を聴くと大切なことを思い出させてくれます。
「肌」の触れ合いを通じて
指の混ざり 頬の香り
夫婦を越えてゆけ
出典: 恋/作詞:星野源 作曲:星野源
せめて触れていたい
外へ ⾶び出す時
⽇差しを浴びた君から
声が聞こえて
どんな 近づいても
⼀つにはなれないから
少しだけ せめて
出典: 肌/作詞:星野源 作曲:星野源
恋人同士でも親子でも「君」のことが好きすぎて一つになりたいけれど難しいと言っています。
普段からまぶしく見える「君」は太陽の日差しを浴びてより輝いているのでしょう。
ここで言いたいことは、「言葉で近づいても不安は増していく」ということではないでしょうか?
どんなに「愛してる」と伝えても行動が伴わなければ不安の方が強くなります。
それは恋人同士や夫婦間、親子関係であっても同じでしょう。
「肌」は最初のAメロだけでいろんな意味に解釈できる曲です。
言葉だけでこんなにも想像力を膨らませられる『星野源』の力量にあらためて感服しました!