では、いよいよ「No.1」の歌詞を見ていきましょう。
お互いのことをもう さぐるのはやめよう
もうわかっている
君は僕が好きで 僕は君が好き
どんな風に すればいいか
この僕にもわからない そんなもの
二人で歩いてみよう
一人ぼっちだった自分を
お互いに忘れずに いればきっと平気
出典: No.1/作詞:槇原敬之 作曲:槇原敬之
歌い出しは、初々しい恋心を歌っています。互いの気持ちを探り合うのは、好きだけど不安だからこそやってしまいますよね。
でも気持ちが通じているなら、そんなことをする必要はない。もう素直になろうという「僕」の提案です。
どうしたら上手くやっていけるか分からない不安は、恋に付きものですよね。一人ぼっちだったことを忘れないことで解決しようとする歌詞が、とても可愛らしいです。
今までで一番 素敵な恋をしようよ
もうこんな僕で
いいかなんて思わない
世界で一番 素敵な恋をしようよ
とりあえずそれが 僕らの目標
出典: No.1/作詞:槇原敬之 作曲:槇原敬之
いつだって、この恋を一番素敵なものにしたいと願うのは人の心です。世界一素敵な恋にするために二人で歩いて行く。素敵な目標ですよね。
子供の頃の写真を 君に見せたとき
あたりまえだけど
自分がいないから くやしいといったね
夕暮れぼくの街には
チョコレイト工場のにおいがする
いつかおいで
あの河原に自転車で つれて行くよ
出典: No.1/作詞:槇原敬之 作曲:槇原敬之
好きな人の子供の頃の写真というのは、見ていて幸せな気持ちになると同時に、自分がいないことへの歯がゆさもありますよね。
好きだからこそ、知らない頃の写真を見ると淋しく思うのも素直な気持ちです。
それを素直に「くやしい」と表現した彼女は、きっととても可愛らしい人なのでしょう。「いつかおいで」と答える「僕」とのやりとりにほっこりします。
君は気付いていない
しゃべり方少しずつだけど
僕に似てる もっともっと 変えてしまいたい
出典: No.1/作詞:槇原敬之 作曲:槇原敬之
夫婦がだんだん似てくるように、恋人も一緒に過ごす時間が長いと、徐々に似てくるのでしょう。
そんな幸せな変化を、密かに噛みしめている「僕」のピュアさに癒されます。もっと自分色に染めてしまいたい。好きだからこその願望ですよね。
君を笑わせたい 力ずくでも笑わせたい
そして年をとり
いつかしわくちゃになったら
そのわけは僕の せいだと言わせたいんだ
君のほほえみは みんなを幸せにする
出典: No.1/作詞:槇原敬之 作曲:槇原敬之
自分がたくさん笑わせて、しわくちゃになった理由を自分のせいにされたい。誰かのせいにすることはいいことではありませんが、こんなに胸キュンすることもあるんですね。
槇原さんの言葉選び、表現方法はさすがです。みんなを幸せにするほほえみだから、たくさん笑わせたいんですね。幸せな未来像が見えて、心が温かくなる曲です。
「チョコレイト工場」は実在する?
2番の歌詞に登場する「チョコレイト工場」。妙に描写が細かいですよね。「あの河原に自転車でつれて行く」というのも、とてもリアリティがあります。
それもそのはず、歌われているチョコレート工場は実在するのです。
所在地は大阪
やけに描写がリアルだと思ったら、槇原さんの地元にある工場だそうです。槇原さんは大阪府高槻市の出身ですが、歌に登場するチョコレート工場は、明治大阪工場というらしいです。
槇原さんが子供の頃、工場から漂ってくる「チョコレイト工場のにおい」を嗅いで育ったと思うと、感慨深いですね。
「あの河原」はどこ?
ちなみに、「チョコレイト工場」のあとに登場する「あの河原」も実在します。どうやら、芥川桜堤公園に流れる、芥川という川があるそうです。
ここまで所在地がはっきりしていると、足を運びたくなるファンも多いことでしょうね。
歌詞の中に出てくる「チョコレート工場」は、槇原の出身地に実在する(明治大阪工場)。また、「あの河原」は、すぐ横を流れる女瀬川ではなく芥川(芥川桜堤公園)。
出典: https://ja.m.wikipedia.org/wiki/No.1_(槇原敬之の曲)