2019年12月25日リリース
阿久悠さんの未発表作品!
【懐かしいマッチの炎】は2019年12月25日にリリースされた市川由紀乃さんのシングル曲です。
12月25日クリスマスの日をリリース日にされるとは、なんともロマンティックですね。
このCDには、【珊瑚礁】と【最愛のひと】という楽曲も収録されています。
【最愛のひと】は五木ひろしさんとのデュエット曲という豪華なラインナップですね!
作詞は、昭和を代表する作詞家、阿久悠さん。
既に亡くなられた、阿久悠さんの未発表作品ということで、注目度もかなり高いのではないでしょうか。
歌詞にはあたたかさが感じられ、とても深みのある作品です。
作曲は幸耕平さん。
市川由紀乃さんが語りかけるような、優しいメロディが素敵ですね。
NHK「ラジオ深夜便」2019年テーマ曲に
NHK「ラジオ深夜便」で2019年12月〜2020年1月、「ラジオ深夜便のうた」に選ばれました。
この番組は、NHKラジオで毎日放送している深夜番組。
「ラジオ深夜便のうた」という企画は期間限定でおすすめのうたをテーマ曲にオンエアします。
皆が寝静まった深夜の時間帯、市川由紀乃さんの落ち着いた声がほっとさせてくれたことでしょう。
この楽曲は、主人公が過去を懐かしむ形で歌われていますね。
歌声やメロディから、とても懐かしく、素晴らしい時間だったことが感じられるでしょう。
マッチの火を通して、通わせた心とはいったいどんなものなのでしょうか。
それでは歌詞に迫ってみたいと思います!
明かりが灯る
ああ 懐かしいあの時代
一本のマッチの炎の中に…
出典: 懐かしいマッチの炎/作詞:阿久悠 作曲:幸耕平
ある情景が浮かんできます。
それはマッチの火の灯りとともにあるようですね。
あの時代とは、どのような時代なのでしょうか。
主人公が目を細めて、昔を懐かしんでいるようです。
過去を時代と呼ぶときというのは、かなり時間的に昔のことのように思います。
子供時代、学生時代、青春時代、青年時代というように、〇〇時代という言葉はたくさんありますね。
どれも、現在からだいぶ遠くにある時間帯なのではないかと思うのです。
さて、主人公にとってあの時代とはどんな時代だったのでしょうか。
心を通わす
隣にいるのは
月が雲間に隠れて
二人は影になる
あなたはマッチを擦り
炎でわたしの顔を見る
出典: 懐かしいマッチの炎/作詞:阿久悠 作曲:幸耕平
主人公の記憶の中に入っていきましょう。
時間は夜。
彼女はある人と二人で外を歩いているようですね。
月が空に上がり、道は暗くなってしまいました。
この二人は夕方から、またはもっと前のから一緒に外を歩いていたのかもしれません。
いつの間にか、互いの顔が見えなくなってしまったので彼はある行動をとります。
それがマッチを擦ることなのです。
とてもロマンティックな光景なのではないでしょうか。
ふと立ち止まってマッチを取り出し、擦り、火がつく時のボッという音が味わいがありますね。
つけたり消したり
わたしはフッと吹き消して
月が出るのを待ってという
あなたが火をつける
わたしがフッと消す
出典: 懐かしいマッチの炎/作詞:阿久悠 作曲:幸耕平
主人公が一緒にいる相手はきっと恋人でしょう。
もしくは夫かもしれません。
若い二人が夜の道を歩いている姿は風情がありますね。
月が曇に隠れてしまったので、マッチを擦って彼女の顔を照らす恋人。
彼女の顔を見たい、という気持ちが伝わってきますね。
そのマッチの火を主人公は吹き消してしまいます。
彼女はマッチの火よりも、月が雲から出てくるまで待とうと提案しているのですね。
でも、彼はそれを聞かずにまたマッチをつけます。
するとまた彼女が吹き消すのです。
二人は戯れて遊んでいるのですね、とても幸せそうではありませんか。