いつまでも

心に刻む

何度も何度もくり返し
心を近づけている

出典: 懐かしいマッチの炎/作詞:阿久悠 作曲:幸耕平

マッチ1本で心が近づいていく2人。

2人には言葉はいらないのですね。

火を灯したり、吹き消したりすることによって、お互いの距離がどんどん近くなっています。

好きという気持ちは、どんな物を使っても表現できるのだという可能性を感じます。

まるで映画のワンシーンのようですね。

周りに人気のない静かな場所なのでしょうか。

マッチの灯りと月の灯りかを選ぶような場所は、きっと街灯も少なく薄暗い夜道なのでしょう。

その道を、マッチをともして遊んでいる恋人同士の姿が微笑ましいですね。 

振り返る

ああ 懐かしいあの時代
一本のマッチの炎の中に…

出典: 懐かしいマッチの炎/作詞:阿久悠 作曲:幸耕平

さて、現在マッチを持ち歩いている人はどれくらいいるのでしょうか?

おそらく、若い人だとそんなにいないのではないかと思うのです。

マッチよりもライターを使う人の方が多いのではないでしょうか。

ですから、この2人のいる時代現代よりも少し前のようであると思うのです。 

昔懐かしい、時代性も感じるのではないでしょうか。

デジタルでない、心の通わせ方をとてもあたたかく感じるでしょう。

不安な夜

不意に

青くゆらめく炎に
あなたの顔がある
涙が光っている
見るなと怒って顔隠す

出典: 懐かしいマッチの炎/作詞:阿久悠 作曲:幸耕平

2番です。

時が変わっているようです。

1番と様子が違っていて、2人の顔つきは不安げです。

何があったのでしょうか。

主人公の恋人の顔は泣いているようですね。

きっと悲しいことがあったのではないでしょうか。

彼は涙を見られたくなかったから、暗いところで静かに涙を流したのでしょう。

それを、マッチの明かりが照らしてしまった。

この明かりを灯したのは主人公の方なのではないでしょうか?

1番と立場が入れ替わっていますね。

なぜだろう

わたしの軽いいたずらを
恐い顔してとがめている

出典: 懐かしいマッチの炎/作詞:阿久悠 作曲:幸耕平

主人公は泣いている恋人が可愛くなってしまったのでしょう。

泣き顔をマッチの火で照らしたのは、ほんの冗談のつもりだったのです。

もしかしたら、1番の時のようにマッチの火で心を近づけたかったのではないでしょうか。

しかし、彼は彼女の冗談にはのってきません。

むしろ、止めるように睨んでくるのです。

クスっと笑ってくれればよかったのですが、どうしたのでしょうか。

を見られるのが嫌いな人なのかもしれませんね。

どうして

心の距離