「FINALFANTASY零式」のテーマソングに起用
「FINALFANTASY零式」
「FINALFANTASY零式」は、2011年10月27日に発売されたゲームです。
1987年に発売された「FINALFANTASY」シリーズの一つで、シリーズ全体では1億本以上の売り上げを誇っている大人気ゲームですね。
今までのシリーズよりもアクション性が高く、高密度な作品として評価されました。
また2015年3月17日には、PSP版より美しく作り直された「FINALFANTASY零式 HD」も発売されています。
テーマを依頼された時はドッキリかもと疑った
もともとFINALFANTASYが大好きだったというBUMP OF CHICKENのメンバー。「FFⅦアドベントチルドレン」の試写会に参加したそうです。
その時に、「FFⅦ」のストーリーやキャラクターデザインを担当しているクリエイティブプロデューサーの野村哲也と知り合ったそうです。
「一緒に仕事できたらいいね」と言われたけれど、現実のものになるとは思っていなかったメンバー。
テーマソングの話が来たときにも、ドッキリだと困るからすぐに信じるのはやめようと言い聞かせていたと語っています。
「ゼロ」の制作秘話
イラストのイメージから作り上げられた世界
最初に、スクウェア・エニックスから主人公達のキャラクターイラストの入った企画書をもらったという藤原基央。
ストーリーを詳細に教えてもらったわけではなく、「戦争もの」というぐらいにしか聞いていなかったそうですが、イラストとともに描いてあった戦火をイメージさせる背景からも紡ぎ出した楽曲は見事に切ない世界観を描いていますね。
「ゼロ」は、コードからメロディーを紡いでいったパターンで作成し、AマイナーからDコードの流れは深い切なさを表現していますね。
BUMP OF CHIKEN「ゼロ」
2011年10月19日に発売された21thシングル
「ゼロ」は、2011年に21thシングルとして発売されたこの曲は、ゲーム中に楽曲が流れるシーンと曲がぴったり合うように作り替えられたほどFFスタッフからも「この曲を無くしては本作は完成しない」と評価されました。
通常盤と2012年1月末までの期間限定盤の2種類があり、期間限定盤には「ゼロ」の「FINALFANTASY零式オープニングバージョン」や、特別編集のMVが収録されたDVDがついています。
週間ランキング2位、2011年10月度月間ランキング3位、さらには2011年度年間ランキング24位を記録し、累計25万枚を売り上げる大ヒットになりました。
もともといたBUMP OF CHIKENのファンに加え、FINALFANTASYをプレイした人も虜にした楽曲です。
通算7th(メジャー5th)アルバム「RAY」にも収録
「ゼロ」は2014年3月12日に発売したアルバム「RAY」の7曲目にも収録されています。
初回限定盤と通常盤の2種類があり、初回限定盤には「ゼロ」のMVが収録されています。
他にも2013年に開催されたライブの映像特典が入っているなど、かなりボリューミーな内容になっています。
「ゼロ」の歌詞
迷子の足音消えた
代わり祈りの唄を
そこで炎になるのだろう
続く者の灯火に
出典: ゼロ/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央
「迷子」とはいったい誰のことなのでしょうか。
曲の初めから出てきますが、藤原基央はこれまでも「ロストマン」や「arrows」でも「迷子」という言葉を使っています。
それらの楽曲も含めてみると、言葉通り道に迷っているのではなく、「人生に迷っている人」のことではないでしょうか。
そしてその足音が消えたということは、進むことが出来なくなってしまったということ。たぶんそこで亡くなってしまったのでしょう。
足音がならない代わりに、祈りの歌を歌い、その思いは炎として熱く燃え上がります。そして、同じ道を行く人たちを導く光になると歌います。
静かな始まりですが、命の終わりから始まる壮大な物語が語られていますね。