君の紡ぐ罪に笑うことしかできないけど

連られて僕はただ微笑み
いたずらな君の紡ぐ罪
川面に浮かぶ月を指で掻き回すよ

今穏やかに街の灯が君を待ちわびる

出典: ムーンリバー/作詞:林英樹 作曲:yuxuki waga

「いたずらな君の紡ぐ罪」とは、弥三郎も一枚噛んでしまった、赤玉先生の一件のことでしょう。

それは、水面に映った月を、水に手を入れてかき乱すように、調和のとれた美しさや、京都の狸や天狗が共存する世界の掟を壊す行為。

それでも弁天が笑顔になる限り弥三郎は「微笑み」続けるのでした。

しかし、そんな風に自由奔放にしていた弁天も、二度目の敗北で完全に二代目に敗れ去り、少しではありますが内面のあり方は変わっていくのでしょう。

そんな彼女に対し「街の灯」が待ちわびるという歌詞は、やはり奔放な彼女ではありますが、そんな彼女の存在を京都の街は受け入れているということを意味しているのでしょう。

天狗や狸が共に息づく街です。

強い力を持ってしまった人間が、人間の道から少し踏み外したくらいでは、この街は彼女を否定せず、むしろ歓迎しているくらいなのですね。

「有頂天家族」の世界観の懐の深さが見える歌詞でもあります。

強さも弱さも持った月のような女性

重ねた手にはまだぬくもり
切ない夢のそのあと先
でも君の目は遥か未来を見ていたね
ずっとずっと追いかけたよ
君のいたずらな笑み
川面に浮かぶ月を指で掻き回せば

今また遠くへと ah
飛んでいく 君はほら彼方の人
そう 満ちては欠ける月のよう

出典: ムーンリバー/作詞:林英樹 作曲:yuxuki waga

狸である弥三郎には弁天の見つめる先に何があるのかは計り知れません。

しかし、「満ちては欠ける月のよう」に表情を変えていく彼女から目を離すことはできないのでした。

「ムーンリバー」という歌詞はその通り川面に映った月という意味もありつつ、弁天のことでもあったのですね。

強い輝きを放ちつつも儚くて美しい、そんな女性の姿がそこには描かれています。

おわりに

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