1990年発売のシングル「BE THERE」

オリコンチャート初出場7位

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「BE THERE」は、B'zの4枚目のシングルで、1990年に発表されました。

前作「LADY-GO-ROUND」リリースから約3か月後、次作となる「太陽のKomachi Angel」はこの作品の約3週間後にリリースと、この時期は間を開けずにシングルを次々とリリースしていました。

1988年のデビューシングル「だからその手を離して」、1989年の2枚目のシングル「君の中で踊りたい」と、その間は約1年の間が空いているのに対し、1990年になって一気です。

デビューからの2作がオリコンチャート圏外だったのに対し、1990年最初のシングル「LADY-GO-ROUND」は週間チャート39位と、B'z初めてのチャートインを達成。

その勢いを受けて発売した「BE THERE」が、チャートの集計上不利となる金曜日のリリースにも関わらず初登場7位と、チャート1ケタ台にくいこむ大健闘。

この強い追い風を受けて発売された「太陽のKomachi Angel」は、B'z初となるオリコンチャート1位を獲得、ここからB'zの快進撃は始まることになります。

再発シングルでまた伝説に

週間ランキングTOP10 のうち1位と3位~10位を独占!

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B'zは、2003年に初期のシングル10作品をデジタルリマスタリングし、12㎝CD(発売当時は8㎝CDだった)化して再発しています。

この再発作品の中に「BE THERE」も含まれているわけですが、この再発でB'zはまたしても新たな伝説を作ることになります。

2003年3月26日に10作一気にリリースされた訳ですが、この翌週のオリコン週間チャートは大変なことになります。

2003年4月7日付のオリコン週間チャートは、なんとたった2組のアーティストしか登場しないという事態に。

1位は、再発シングル10作品と同日に発売された、B'zの新曲で34枚目となるシングル「IT'S SHOW TIME!!」。

2位は、現在では国民的人気を誇るSMAP最大のヒット曲「世界に一つだけの花」。

3位から10位までは、なんと再発したB'zのシングルで占めてしまったのです。

ちなみに「BE THERE」は3位。再発シングルの中では、最高位を記録しました。

週間チャートTOP10独占は惜しくもSMAPに阻まれましたが、2003年3月26日のデイリーチャートは1位から11位までをB'zの作品が占めることになりました。

これは当時のオリコン史上初。

B'zが音楽界の頂点に立ったことを、実感させる出来事でした。

Mステ初出演の際、披露されたのが「BE THERE」

この「BE THERE」は、今となってはB'zが出演する数少ない音楽番組、「ミュージックステーション」に初出場した際に披露された曲でもあります。

最も、出演した時点ではまだこの曲はリリースされていなかったそう。

現在のようにSNSもない時代、リリース前に披露することで宣伝効果を狙う意図はもちろんあったと思いますが、聴いた人の曲に対する反応も確かめたかったのではないでしょうか。

1990年3月から行われていたアルバムツアー「B'z LIVE-GYM"BREAK THROUGH"」の中で、アンコールで未発表曲としてすでに演奏されていたので、ファンは音源化を待ち望んでいたことでしょう。

「BE THERE」は、オリジナルアルバムに収録されることはなく、リリースから約8年後、1998年リリースのベストアルバム『B'z The Best "Pleasure"』に収録されています。

「BE THERE/B'z」は○○初出演時に演奏した思い出のナンバー!【歌詞&PVアリ】の画像

「BE THERE」のPVをチェック!

PVには、まだ若い2人が映し出されています。

若いのに、その貫禄が今とあまり変わらないように感じますね。

落ち着いていて、将来大物になるような佇まいとでも言いましょうか。

松本孝弘がぬいぐるみでおどけるなど、強面ながらもおちゃめな一面を見せています。

「BE THERE」の歌詞を紹介

ここで歌詞をご紹介しましょう。

色とりどりの灯が街を飾り
人は流れる
楽し哀しく歌って踊ってみんな
まとめて寂しがり屋

揺れる不安定な心は
この街がすこし冷たいから
変わらない君の言葉を聞きたい今夜は

出典: BE THERE/作詞:稲葉浩志 作曲:松本孝弘

少しバブルの気配を感じさせる歌詞ですね。

浮かれて、夜な夜なディスコに繰り出す、そんな姿が目に浮かびます。

街はまるで眠ることなどないように明るくネオンが照らし出し、人々はその灯のもとに集います。

歓声や嬌声に包まれた、一見楽し気な夜の都会。

でもそれは、みんな一人が寂しいからなのかもしれません。

だから、まるで習慣のように、毎日夜の街へと出ていくのです。

にぎやかに騒いで、仲間に囲まれていても、心触れあう人はいません。

その場限りの、うわべだけの付き合いで泳いでいく都会の街。

心が温かくなろうはずもありません。

本当に自分を待っていてくれる”君”、その存在の大切さに改めて思い至ります。

君だけはそこに