MVをご紹介♪
ピンクのヒゲ
まずは平井堅の『トドカナイカラ』のMVをご覧いただきました。
エレキギターの音が心地よいサウンド。
より平井堅の歌声が引き立ちます。
それよりも…。
ヒゲ?ピンクのキラキラ??
そっちが気になるわー!
MVの舞台は大宴会場。
そう、普通の温泉宿かなんかの畳敷きのね。
そこで女の子のピエロとピンクのヒゲをした平井堅。
「届かない」という事を表現するための、無表情の女の子のピエロ。
そのピエロに愛を表現するために染められたピンクのヒゲなんですね。
その他には成す術がないのか、平井堅もちょっと回り出したり。
女の子のピエロはサビと共にダンスも激しくなります。
おそらくピエロなりに自分の高まる気持ちを表現しているのだと思います。
ショートバージョンなので、MVを観て解釈できるのはこの位の事なのですが、もう一つ気になるのが平井堅が持っている金色の珠。
大事そうに両手で抱えたり、片手で持ち上げたり、たまにのぞき込んだり。
筆者の解釈では、これは魂なのかな?自分の。
たまに乱暴に振り回したりしていますよね。
おそらく自分の気持ちの変化をこの珠の”扱い方”で表現している様な気がしました。
この楽曲は6/1公開の「50回目のファーストキス」の主題歌になっています。
山田孝之と長澤まさみのW主演映画です。
短期記憶障害という病を抱えたヒロインと、そのヒロインに一目惚れをする青年の、ちょっぴりコメディの要素もあるラブストーリー。
MVの内容は映画のストーリーにリンクした物と言えるでしょう。
この映画のために書き下ろされたものです。
それでは歌詞を読み解いていきましょう。
『トドカナイカラ』
忘れてしまう
昨日より君が好きなのに
昨日みたいに上手く出来ない
二人がはしゃいだ言葉はあっという間に
忘れてしまった
並んで座ったベンチで
手をつなごうか迷ってた
何故か君にだけ僕が伝わらない
それだけ分かった
出典: トドカナイカラ/作詞:平井堅 作曲:平井堅
この映画のヒロインの女性は、短期記憶障害という事なんですね。
すぐに日常の出来事を忘れてしまうんです。
そのヒロインに恋をしてしまう青年。
冒頭のこの部分では、この青年がヒロインの女性の病に気が付く場面でしょう。
う~ん。
筆者は考えてしまいました。
自分がもしこの青年の立場だったらどうするのだろうかと。
だって普通恋愛って、出会って、告って、オッケーもらって、付き合い始める。
からの~、キスじゃないですか。
文字にするとこんなに簡単だけど、実際はこんなに簡単じゃない!
「50回目のファーストキス」の青年は題名通りでいくと、この一連の流れを50回は最低でも繰り返す訳でしょ?
気が遠くなりますよね…。
不安な気持ち
捨てる様に 日々を生きてきたけど
君は僕を まともな怖がりに変えてしまった
※1 毎日君を抱きしめても
どんなに強く抱きしめても
0.1mmの不安が挟まったまま
※2 毎日君に恋するため
毎日君を抱きしめよう
忘れるから 移ろうから 届かないから
大好きと笑って欲しい
出典: トドカナイカラ/作詞:平井堅 作曲:平井堅
この青年はヒロインの女性に恋した事で、今まで気が付かなかった当たり前の事に気付くのです。
”不安な気持ち”とかもね。
恋愛に関してもこの青年はきっと、気軽なツールだったのでしょう。
それがヒロインの彼女の抱える病のせいで、ちょっとした事にも臆病になっていきます。
今まで楽勝だったものが。
今日こうやって愛し合っても、明日は僕の事なんて忘れられてしまう。
なのにこんな風に気持ちをぶつける事には意味があるのだろうか?
でも大好きでしょうがない。
明日の僕がまた君の事を好きになれるように、今のこの瞬間は僕に最高の笑顔が欲しいんだ。
いつか僕が「諦めよう」と思ってしまわない様に。
臆病になってしまう
大きなモールで一人きり
流れてく人を見ている
君の声を思い出せばあの時に
戻れる気がした
僕だらけの 日々を生きてきたけど
君を見つけ 君を失うのが ただ怖いんだ
出典: トドカナイカラ/作詞:平井堅 作曲:平井堅
青年は一人考え込みます。
今まで自分の事だけが一番可愛くて、当然そんな風に生きてきました。
でも彼女と出会った事で、「失う」事が怖くなってしまうのです。
皆さんもそうじゃないですか?
恋をすると、急に臆病になってしまうって気持ち分かるでしょ?
だって!
好きな相手に嫌われたくないじゃない!
でもね~~。
現実には嫌われる事ばっかやっちゃいません?(笑)
なんか、一周回って逆の事やっちゃうみたいな!
それが分かれば皆恋愛達人って事ですよ!
スミマセン、興奮して脱線しちゃいました。
この瞬間は笑って…
毎日君と話をして 時々君は黙り込んで
0.1gの孤独 分け合ったまま
毎日君を愛するため 毎日僕は君を騙す
こぼれそうな胸の内を 閉じ込めたまま
大好きを 抱えて歩く
キレイと言った夕焼けを
慌てて僕は探すけれど
0.1秒の遅さで色を変える
※1・2繰り返し
出典: トドカナイカラ/作詞:平井堅 作曲:平井堅
でもね、不安で怖いのは青年だけではないんです。
ヒロインの彼女だってもちろん怖いし、不安なんです。
青年は自分の好きな気持ちもあるのに、それを彼女には隠します。
そのためだったら嘘だってつくのです。
だって一緒にいる瞬間にも彼女の記憶が薄れていくのですから。
青年にとってはこの「瞬間」がとても大事なんですね。
”0.1g”や”0.1秒”というワードでその青年のギリギリの精神状態を表しています。
だからこの瞬間はお願いだから笑ってくれないか?