こうして青春も消えていくのかな
愛する君がここにいればよかった
君だけでよかった
出典: スパルタ/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞
「“gold(地位や名声、お金)”よりもレイラにこそ傍に居てほしかった」。
人に羨(うらや)まれるようなさまざまな物を手に入れたのに、肝心なものが手に入らない。
そうして若かりし日々は虚しく過ぎて終わっていく。
そんなつぶやきがここにあります。
レイラの存在を今もなおまだ引きずっている様子ですね。
これは誰の視点なのでしょうか。
クラプトンなのか、それともTAKUYA∞氏なのか?
冒頭の歌詞の意味は?
さんざん説き伏せて Stay gold
ちょっとスパルタなくらい 日々Stay gold
出典: スパルタ/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞
これまでの歌詞の独自解釈から考えると、この部分はこう考えられます。
「本当に欲しいものは手に入らなかったが、自分に輝き続けろと言い聞かせている」。
そうしないとやっていられないのでしょう。
<一番欲しいものが手に入らないのなら、それ以外のあらゆるものをすべて手にしてやる>
そんなやけっぱち精神も見てとれる気がします。
スパルタは「輝け」という強迫観念の歌?
冒頭の2行をさらに深掘りしてみましょう。
自分に輝き続けることを課したTAKUYA∞氏。
かつてどうしても欲しいものが手に入らなかった過去があるのかもしれません。
それゆえに自分を追い込み、半ばヤケを起こしながらgoldを手に入れるのでしょう。
「スパルタ」とは“自分をさらなる高みへと厳しく追い込む歌”。
つまり強迫観念的な歌なのかもしれません。
最後に・「スパルタ」は“現代版ライラとマジュヌーン”?
『ライラとマジュヌーン』は、中東の古典的悲恋物語。
ライラという美女に恋い焦がれてマジュヌーン(ジンに取り憑かれた人のこと、すなわち狂人)となった青年カイスの物語。数多くの詩人に詠まれ、ニザーミー作のものが特によく知られる。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/ライラとマジュヌーン
ライラに惚(ほ)れこむが手に入れられず、狂人となってしまった男の物語。
クラプトンの指す「レイラ(=ライラ)」はこの作品に由来します。
古代にも1900年代にも2000年代にも通じる普遍的なかなわぬ片思い。
TAKUYA∞氏はそれをこの「スパルタ」になぞらえているのでしょう。
つまり<マジュヌーン=エリッククラプトン=TAKUYA∞氏>。
こんなふうにも捉えられる気がします。
クラプトンやマジュヌーンと同じような経験が、TAKUYA∞氏にもあったのかも?
もしくは「スパルタ」とは、クラプトンに寄り添ったオマージュ作品なのでしょうか。
いずれにしても、<かなわぬ恋に身をやつす、別々の時代に生きる男性たち>。
それを想いを総括したものが「スパルタ」の歌詞なのかもしれません。
おまけ・男性を狂わせた女性パティ・ボイド
お人形のようなルックス
レノンとミック・ジャガーもまた、ボイドに惹かれていたと発言しており
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/パティ・ボイド
数々の才能あふれる著名人をもとりこにしたボイド。
まさに小悪魔ですね。
恋愛にも奔放なタイプで、けっきょくクラプトンとも離婚。
その後、70代になって3度目の結婚をしています。
今でもチャーミングさあふれるお姿のまま。
こんな女性といたら、男性は翻弄(ほんろう)されて楽しいでしょう。