エモさを感じるアイビーカラー
アイビーカラーは男2人・女2人の混成バンド
アイビーカラーはJ-POPファンからの人気が急上昇中の若手バンドです。
ギターを主体としたロックサウンドに、女性メンバーが奏でるクラシカルなピアノ。
このピアノがバンドの音に繊細で暖かい雰囲気を与え、良いアンサンブルを生み出しています。
90年代テイストを感じさせるJ-POPバンドがアイビーカラー
アイビーカラーの音楽の特色は、純文学を思わせるような繊細で内省的な歌詞でしょう。
そしてリード・ヴォーカルのエモーショナルな歌い方も魅力です。
そこにクラシカルなピアノが良いアクセントを与えることでどか情緒的。
誰もが親しみやすいキャッチーなメロディラインは90年代テイストを感じさせますね。
若い男女の淡い恋心を歌っているものが多いですが、幅広い年代のリスナーに支持されています。
誰もがキュンとなる【夏の終わり】の歌詞を読み解いていこう!
『夏の終わり』はある夏の夜に花火大会に出かけた男女の心象風景をイメージさせる世界観です。
そして歌詞は花火が広がる夜景や夏の風に乗せて描かれています。
これらの要素に誰もが胸キュンとなるような甘酸っぱく青臭い恋模様を感じる取ることができるでしょう。
そんなアイビーカラーの『夏の終わり』の歌詞を読み解いてみました。
2人の恋の行方は果たしてどこに向かうのでしょうか。
ピュアな気持ちになってアイビーカラーの詞の世界に浸ってみましょう。
1番の歌詞から読み解いていくと
花火大会で2人の仲はどう進展した?
花火が終わる 終わる 終わる
君の手に触れる 触れる 触れる
瞬いた空は二人を
そっと寄せ合わせ
夏を奏でる
出典: 夏の終わり/作詞:佐竹 惇 作曲:佐竹 惇
『夏の終わり』はアイビーカラーの2枚目のミニアルバム『弾けた恋、解けた魔法』に収録されています。
歌詞のテーマはひと夏の切ない恋心。
夏休みの終わりころに花火大会に出かけた若いカップルが登場人物です。
2人は大学生でしょうか。夏休みには花火大会をデートの場にするカップルは多いですね。
歌詞の冒頭の3回繰り返すフレーズが印象的です。
花火大会がフェードアウトしていくさまが浮かぶようで、夏の終わりを感じさせます。
そして2行目の部分も、もどかしい彼の気持ちがそのまま表れていますね。
花火大会も終わりに差し掛かったのにまだ彼女の手をそっと触れることしか出来ません。
花火が打ちあがっている間は2人の距離も近くなっていきます。
そんな情景を表しているのが3行目から4行目の部分です。
2人で感動を共有できるとき、お互いの距離が近く感じることは多々あるでしょう。
まさにそんな状況であることを綴っています。
浴衣の彼女に魅かれる彼
次のブリッジの部分での歌詞から花火大会の場所風景が描かれていきます。
むせるくらいの草の匂い
水一つない風景の中で
柔らかな夜の風は少しだけ
二人を冷まし始めた
耳を澄ませてみたら
遠くで聞こえる忙しない音
君はそこへ指をさし
下駄を鳴らして
夢中で走っていく
コツコツと響く音が
だんだん夏の音にかき消され
夜空を覆うような彩りに
心を響かせた
出典: 夏の終わり/作詞:佐竹 惇 作曲:佐竹 惇
むせるくらいの草の匂いとか柔らかな夜の風といった表現には、夏の夜の情景が描かれています。
花火大会の会場といえば隅田川とかお台場海浜公園などの川や海のそばを連想するでしょう。
しかし地方に行くと川べりや大きな沼が花火大会の会場になることがあります。
その周辺には草場がありローカルな雰囲気が感じられます。柔らかな風という表現も夏らしいですね。
どちらかというと、この歌詞ではそんなローカルな花火大会をイメージしているのではないでしょうか。
浴衣姿であろう彼女が無邪気に楽しんでいる様子を彼は甘酸っぱい気持ちで見つめています。
1番の歌詞ではまだ彼の気持ちも彼女の気持ちもはっきりとは描かれていません。
情景は、あくまでも彼女を思う彼の気持ちが、夜空に広がる花火とオーバーラップするかのようです。