「マタアイマショウ」を歌うSEAMOとは?
「マタアイマショウ」を解説する前に歌っているSEAMOについて知っておきましょう。
SEAMOは愛知県一宮市出身、名古屋市在住のアーティストです。在京アーティストではなく、名古屋に拠点を置いているアーティストなのです。
そのため名古屋で行われる音楽イベントを主催したり、地元FM局でパーソナリティーを務めたりもしています。
今ではメジャーアーティストの一員ですが、以前はシーモネーターという芸名で活動していて、下ネタ全開で音楽活動をされていました。
そのためか、顰蹙(ひんしゅく)を買ったり、誤解されることが多く、2005年には所属していたレコード会社から解雇されてしまいます。
2006年に再びSEAMOと改名し、現在に至っています。元々高いセンスの楽曲を書いていたので改名してからはヒット曲を連発させます。
代表的なヒット曲は「マタアイマショウ」「Cry Baby」があり、日本人ラッパーとして不動の地位を築いています。
「マタアイマショウ」の歌詞を紐解く
公式YouTubeチャンネルで公開されている「マタアイマショウ」のMVです。再生回数は100万回の大台を超えています。
「マタアイマショウ」が発売されてから数週間で着うたダウンロード回数が250万回を超えていました。
音楽配信サービスが主流ではなかった当時、ここまでヒットした曲は「マタアイマショウ」以外になく、CD発売開始からラジオや口コミで広まり、ロングヒットを記録したのです。
「マタアイマショウ」は誰に向けた曲なのか?
それでは「マタアイマショウ」の歌詞を紐解いてみましょう。
別れ際の男の心境を切なく歌ってるぞ
あの時の2人輝いてた この恋は永遠と思ってた
僕のとなりには君がもういない 君のとなりには僕はもう…
出典: マタアイマショウ/作詞:Naoki Takada 作曲:Naoki Takada & Shintaro "Growth" Izutsu 編曲:Shintaro "Growth" Izutsu & Takahito Eguchi
別れた彼女に向けて歌われている曲とわかります。別れ際に見た泣き顔がとても切なく、でも手を離さないといけない葛藤を歌っています。
”マタアイマショウ”といったのは彼の方なのか?それとも彼女の方なのか気になる所です。
SEAMOの「マタアイマショウ」ができた経緯はSEAMO自身が失恋した時の心境を語っている曲です。
2005年に所属のレコード会社を解雇されてしまい、彼女に愛想をつかされた時の心を歌っています。
君の前では強く優しく頼られたかったよ まさしく
負けず嫌い強がる芝居最後の最後も素直になれない
貴方の言葉に涙し貴方を言葉で励まし
言葉の魔法はもうすぐいい思い出となって消え去る
そして傷つけた事は謝らないでもありがとう
これ以上は言えない
目的地なんてなかった辿り着いたの貴方の優しさ
出典: マタアイマショウ/作詞:Naoki Takada 作曲:Naoki Takada & Shintaro "Growth" Izutsu 編曲:Shintaro "Growth" Izutsu & Takahito Eguchi
彼女の前では強くいたかった、優しく、頼られたかったようですが、弱い部分を見せられずに強がっていたと主人公は別れ際に気付いています。
大好きな女性を前にすると男はどうしても強がって見せてしまいますね。
主人公も同様に最後まで素直になれないと葛藤しています。
曲名が”マタアイマショウ”とカタカナの歌詞になっているのは、主人公の精一杯の強がりだと歌詞から読み取れますね。
別れてから気付くのは彼女の優しさでしたと歌われています。切ないですね。
男は最後まで強がる生き物なのです
気持ちは割り切れないよ 簡単に
反対にその思いを大切にすればいい
整理が出来るまで 思えばいい
逢えなくて 側に居なくても
思うだけ 忘れない事だけ
出典: マタアイマショウ/作詞:Naoki Takada 作曲:Naoki Takada & Shintaro "Growth" Izutsu 編曲:Shintaro "Growth" Izutsu & Takahito Eguchi
別れた後でも彼女のことが忘れられずにいる主人公、生まれ変わっても”マタアイマショウ”と少々女々しく聴こえますが、別れた男の心境はこんな感じでしょう。
気持ちの割り切り方も気持ちの整理も男性目線で切なく描かれています。共感できる点も多いのではないでしょうか?
悲しい別れがあるから 楽しい時笑えるよな
逃げ出さず現実を受け止めた もちろん君に出会えてよかった
出典: マタアイマショウ/作詞:Naoki Takada 作曲:Naoki Takada & Shintaro "Growth" Izutsu 編曲:Shintaro "Growth" Izutsu & Takahito Eguchi
最後には気持ちも整理がついてあなたに会えて良かったと締めくくっています。
別れた彼女への男の割り切り方、ですね。あなたも同じような事があったのではないでしょうか?
あったとしたらこの曲は相当響きませんか?
SEAMOがこの曲を書いた理由は先にもお伝えしましたが、レコード会社を解雇され、生活にも困っていた時に付き合っていた彼女と別れた際に書かれた曲です。
男の別れ際の心境が赤裸々に描かれていて、共感できる所が数多くあります。
女性目線での失恋ソングが多いのですが、ここまで男の心境を歌いきる曲も珍しいですね。
SEAMOの失恋ソングですが長く愛されている理由は赤裸々な実体験だからでしょうね。