水たまりから出てきた一本の杖を引き抜き、手に持つ平井堅。
そしたら何と彼は魔法使いに変身してしまいます!
魔法使いというよりデビルに見えなくもありませんが…。
この魔法使いの姿になるのに、およそ5時間もかかったんだとか。
そのくらい手の込んだメイクなのです。
さて、魔法使いになった彼は戸惑いながらも不思議な世界に順応します。
雲の上から次々に魔法をかける彼。
最終的には飼い猫に魔法をかけて大きくし、猫の背中に乗って彼は世界のどこかへ消えていきます。
MV解説
MVが作り出す世界の意味は?
上記、MVの内容をみて何か感じるものはありましたか?
「意味が分からない!」と思った人もいるでしょう。
実は、この世界は恋という魔法の世界に迷い込んでしまった人の心情を表現しているのです。
誰かを好きになったら、タイトル通り“いてもたっても”いられなくなるでしょう。
冷静ではいられなくて自分の心を自分でもコントロールできない…。
MVでは恋をした男性が戸惑いながら魔法をかけるシーンがあります。
これは恋をしている相手の気持ちを自分の方へと向けようとしている様子なのではないでしょうか。
しかし、恋はえてしてすんなりと上手くはいかないもの。
だから映像の中で男性は変なものに魔法をかけ、何度も失敗しているのです。
側から見れば微笑ましく思える、誰かが恋をしている様子。
しかし「自分も恋をしている時はこんなに痛々しいのか…」と少し恥ずかしくなっちゃいそうですね(笑)。
歌詞を一部ご紹介
君の名前
誰かが君の名を適当に呼んでた
僕が呼んだ方が君に近い気がするよ
出典: いてもたっても/作詞:平井堅 作曲:平井堅
この楽曲の特徴は、ラブソングなのに「好き」という直接的な表現をしないこと。
そのため、歌詞の至るところに「好き」に変わる言葉が散りばめられています。
この箇所もその一つ。
恋をすると名前って何だか特別なものに変わりませんか?
相手の名前を何度も呼びたくて、自分の名前を相手に呼んで欲しくて…。
だから、大切な好きな人の名前を誰かが気軽に呼んでいたら、引っかかってしまうのです。
「自分だったら、もっと大切に呼びかけてあげられるのに」
そんな純粋な気持ちに思わず胸キュンしちゃいます♪
自覚はないけれど
君が瞬きをするたびに 君がくしゃみをするたびに
ただ聞き流していた恋の歌 なんでか口ずさむ
君が「またね」と言うたびに 君が「ごめん」と言うたびに
だっていてもたってもいられずに なんでか泣きそうになる
出典: いてもたっても/作詞:平井堅 作曲:平井堅
ここの歌詞でも、「好き」という気持ちがひしひしと伝わってきます。
ポイントは楽曲の主人公も映画の主人公・町田くんも、その「好き」を自覚していないこと。
いつもとは違う自分に戸惑っている様子がとても初々しくて可愛らしいのです。
例えばラブソングなんて興味がなかったのに、無意識に共感して何度も聴いてしまったり。
何気ない好きな人の一言に、嬉しくなったり、悲しくなったり…。
大人になったら、そんな純粋な恋をする機会がどんどんと減ってしまいます。
けれど昔の恋を思い出して「やっぱり恋っていいな」と思うのではないでしょうか。
今回は一部の歌詞しか紹介できませんでしたが、ぜひ配信されている楽曲を聴いてみてください!
きっともう一度恋がしたくなってしまうはずです。
平井堅ワールド炸裂のMV
今回ご紹介した【いてもたっても】のアーティスティックなMV。
実はこの作品同様、平井堅の楽曲でユーモアに溢れたMVが他にも存在します。
それでは、平井堅ワールドが炸裂しているMVを2つ紹介していきましょう。
2014年【ソレデモシタイ】
まず、ご紹介するのは2014年にリリースされた【ソレデモシタイ】です。
この楽曲は「不倫の恋」を描いた作品。
許されないことは分かっていても止められない!
そんな気持ちがストレートに表現されています。
そして注目したいのが、この楽曲のMV。
彫りが深くハーフだと間違われてしまう平井堅がインド人に扮しています。
何とわざわざ全編、本場のインドで撮影したんだとか…!
平井堅のMV制作へのこだわりがひしひしと伝わってくる作品です。
何よりもインド人に混ざっても違和感が全くないのが、面白すぎます。
MVはOTOKAKEで公開している以下の記事でご紹介しているので、ぜひチェックしてください♪