永遠のアイドル!森高千里
1969年、熊本県出身のシンガーソングライター森高千里。とても48歳(2017年現在)には見えない、若々しくとてもチャーミングなアーティストです。
森高千里のヒット曲「私がオバさんになっても」は、1992年リリースされた16thシングルです。かれこれ20年以上も前の楽曲ですが、今聞いてもかわいらしさがあふれている楽曲です。
森高千里の特徴は、なんといっても彼女自身が手がける個性的な歌詞にあります。「私がオバさんになっても」も、もちろん森高千里作詞です。
森高千里ってどんなミュージシャン?
1986年、第1回ポカリスエット・イメージガールコンテストでグランプリを受賞し、芸能界デビューを果たした森高千里。
それまで九州に住んでいましたが、これを機に上京。堀越高等学校に編入しました。
1987年、映画『あいつに恋して』のヒロイン役で女優デビュー。
同年5月にリリースされた映画主題歌「NEW SEASON」で歌手デビューを果たしました。
当初は女優、タレントとして活動していましたが徐々に音楽活動に重点を置くようになり、1988年リリースされた2ndアルバム『ミーハー』に収録された「ミーハー」で初めて作詞を担当。
以降、森高千里の楽曲はほぼ、彼女自身が作詞を手がけています。
アイドルだけどアーティスト
1992年にリリースされたアルバム『ROCK ALIVE』から再シングルカットされた「私がオバさんになっても」が大ヒットとなりました。
アルバム『ペーパーランド』から、森高千里自身でギター、ベース、ドラム、ピアノを演奏するようになり、それまでの打ち込み系から生演奏主体のサウンドに変わりました。
多くのミュージシャンもカバー
1992年6月にリリースされた16枚目シングル「私がオバさんになっても」は、オリコン週間チャート15位、年間ランキング36位を獲得しました。
同曲は1992年7月クールで放送された斉藤由貴主演ドラマ「まったナシ!」(日本テレビ)の主題歌に起用されました。
「私がオバさんになっても」は、いわゆるスマッシュヒットとはなりませんでしたが、リリース以来四半世紀経った今も、多くのファンを魅了する、森高千里の代表曲となりました。
また、これまでに多くの歌手が同曲をカバーしています。
- 美吉田月 アルバム『Ska Flavor #1』(2008)に収録
- navy&ivory アルバム『泣けるほど好きな人』(2010)に収録
- misono カバーアルバム『misonoカバALBUM 2』(2010)に収録
- 辻希美 カバーアルバム『みんなハッピー!ママのうた』(2010)に収録
- 皆口裕子(姉ヶ崎寧々)カバーアルバム『歌う♪ラブプラス』(2011)に収録
- 蜜 シングル「初恋カプセル」、カバーアルバム『蜜狩り』(2012)に収録
- 吉川友 シングル「ダーリンとマドンナ」(2012)に収録
- 鈴木このみ アルバム『18-Colorful Gift-』(2016)に収録
- 星野みちる カバーアルバム『マイ・フェイバリット・ソングス』(2016)に収録
「私がオバさんになっても」がリリースされた1992年とはどんな年?
「私がオバさんになっても」がリリースされた1992(平成4)年はどのような年だったのでしょう。俗に言うバブル崩壊で不景気真っ只中だった1992年。
とはいえ、まだ巷ではバブルのなごりが色濃く残っていました。ジュリアナ東京ではワンレン、ボディコン姿の女性がお立ち台の上で扇子を持って踊っていました。
1992年2月、元横綱千代の富士の引退相撲、断髪式が行われました。
4月には、アニメ「クレヨンしんちゃん」放送開始。そして伝説のロックミュージシャン・尾崎豊が亡くなりました(享年26)。
7月、任天堂からスーパーファミコンが発売されました。同月、5月に死去した「サザエさん」の作者・長谷川町子が国民栄誉賞を受賞しました。
9月、明石家さんまと大竹しのぶが離婚しました。
10月、有効求人倍率が1.0を下回り、俗に言う就職氷河期が2005年12月まで続きます。
同月、大相撲・貴花田(現・貴乃花親方)と女優・宮沢りえが婚約発表、しかし翌13年1月婚約を解消しました。
12月31日、第43回NHK紅白歌合戦への出場を最後にチェッカーズが解散しました。
バブルが崩壊し、上向きだった好景気に終止符が打たれ、少しずつ社会に暗いニュースが立ちこめるようになったのです。
「私がオバさんになっても」の歌詞の中にも、バブル経済のなごりを感じさせるフレーズがいくつもあります。
「私がオバさんになっても」がなぜこんなに長く愛されているのか?
「私がオバさんになっても」作詞:森高千里/作曲・編曲:斉藤英夫
ここからは歌詞を紐解きながらこの曲がなぜ、こんなに長く人々に愛されているのかを検証してみたいと思います。
バブルのなごりを感じさせる
秋が終れば冬が来る ほんとに早いわ
夏休みには二人して サイパンへ行ったわ
日焼けした肌まだ黒い 楽しい思い出
来年も又サイパンへ 泳ぎに行きたいわ
出典: 私がオバさんになっても/作詞:森高千里 作曲:森高千里