地獄先生はあの漫画が関係している?
先生 知らないこと知りたいの
見えないものが見たいの
教えて おしえておしえて
ねえ先生 最近寝つき悪いの
金縛りはげしいの
どうして?先生
出典: 地獄先生/作詞:真部脩一 作曲:真部脩一
1番のサビ部分は見えない先生の本心が知りたいという主人公の気持ちが描かれています。
ところでこの楽曲のタイトル名「地獄先生」、あの大ヒット漫画を連想した人も多いのでは?
そう、妖怪退治をする教師が主人公の「地獄先生ぬ~べ~」が思い出されます。
しかし、この楽曲には鬼の手も妖怪も一切出てきません。
じゃあ何でタイトルが地獄先生なの?と言いますと…。
おそらく主人公の気持ちが関係しているのではないでしょうか。
主人公は生徒扱いされたり、恋愛の噂を聞いたりするたびに毎回激しく落ち込んでいます。
それはまるで地獄に突き落とされるかのように。
そういったことから、このタイトルにしたのではないかと筆者は考えます。
とはいえ、サビに霊感を感じさせるフレーズもちらほら出てくるので、漫画も多少は意識されているのかもしれませんね。
徐々に見えてきた先生の本心
平行線のまま続く高校生活
セーラー服は戦闘服
クラス対抗のデスマッチ
防災訓練決行で
めったに鳴らない
チャイムが鳴るとき
出典: 地獄先生/作詞:真部脩一 作曲:真部脩一
時間の経過とともに薄れていく先生の噂。
もうあの噂話を気にしている人は誰もいません。
ただ一人、主人公を除いては。
噂話を耳にして以来、彼女は以前にも増して先生の女性関係が気になってしまいます。
授業中やホームルームはもちろん、些細な学校行事でさえも先生に目を向ける主人公。
恋愛感情を抱いてはいけない生徒にこれだけ追いかけ回されるなんて…。
先生という職業は大変ですね。
相手にしてくれない先生
先生 言いたいけど言えないの
悔しいほど切ないの
先生 先生ってば先生
ああ先生 フルネームで呼ばないで
下の名前で呼んで
お願い お願いよ先生
出典: 地獄先生/作詞:真部脩一 作曲:真部脩一
思わせぶりな態度をしてしまった先生ですが、やはり生徒は生徒。
一線を超えるわけにはいきません。
ましてやあらぬ噂話が立てられたばかりですから、先生は女性に対して以前よりも慎重な対応をとるように。
そんな先生の気持ちを汲み取ってか、主人公も言いたいことが言えないご様子。
もし現実的にこんな恋愛を目の当たりにしたら、じれったくて仕方ありません。
だったら最初から主人公のこと弄ばないでよ!と、ついつい先生に言ってしまいたくなります。
物語の結末は如何に
先生 聞きたいことまだあるよ
年下じゃいけないの?
答えて 答えて ねえ先生
先生 卒業式近づいて
サヨナラも言えないで いやだな
わたし まだ女子高生でいたいよ
出典: 地獄先生/作詞:真部脩一 作曲:真部脩一
先生の態度が変わってしまったことで、今まで以上に距離感が出来てしまった主人公。
もう先生に話しかけても、昔のように笑ってはくれません。
むしろ日に日に態度が素っ気なくなり、話しかけることさえも難しい状況に。
気持ちが伝えきれずにいる主人公の恋模様に、思わずこちらまで胸が締め付けられます。
ただきっと先生も、もし主人公が自分の生徒じゃなければ話が違っていたのかもしれません。
そして物語は曖昧なままフィナーレを迎えます。
果たして主人公は、どんな恋の結末を迎えたのでしょうか。
“禁断”を感じさせるMVにも注目
地獄先生の歌詞は高校が舞台でしたが、MVの舞台は病院の喫煙所となっています。
喫煙所にたむろしているのは、何と病院で働いている看護師たち。
女優の洞口依子が扮する看護師がくわえ煙草をしているのが衝撃的です。
また、他の看護師たちもライターやマッチで火をつけたり、煙草の吸い殻を漁ったりしているのがわかります。
もちろん、世の中には彼女たちみたいに煙草を吸う看護師だっていらっしゃることでしょう。
しかし、普通ならこんな光景を見る機会はありません。
このMVは、あえて“見てはいけない禁断な光景”を映し出しているような感じがします。
教師と生徒の恋愛関係がご法度であることから、MVも同じテーマで制作されたのかもしれませんね。