心は晴れるのか

遠く 果てない旅へ
⾏こう ⽌まることなしで
何かある きっと輝き増す
信じれば 必ず輝き出す
伸ばした⼿の先 ある明⽇は
こらした⽬の先 何あるか?
⾵任せ 跳ね回れ
この先の未来よ 晴れわたれ

出典: 旅人/作詞:ケツメイシ 作曲:ケツメイシ

行ったことのない場所に行くのは誰しも不安なはずです。

「不安」という雨雲から、「期待」という晴れ間が差しているような気持ちでしょう。

期待する気持ちの方が強くても、出発前に「後悔」という突然の局所的豪雨に見舞われるかもしれません。

ただ、ここまでの心境は「今のところ目の前はスッキリとしない天気」のようです。

童心に帰る

今 ⼦供になって ⿃になって
空も⾶べるはずだよ
今 地図を開いて 進む未来へ
希望のある旅へ
今 ⾃由になって 僕になって
どこまでも⾏けるから
今 僕を描いて
旅⼈になるのも悪くない

出典: 旅人/作詞:ケツメイシ 作曲:ケツメイシ

ここで子供の頃の記憶が蘇ってきました。

子供の頃は希望に満ちあふれていて何でも楽しめたはずです。

怖いもの知らずで果敢にチャレンジできたのでしょう。

でも大人になってからは「できること」と「できないこと」を見極めて行動するようになりました。

そんな毎日に嫌気がさして「今の自分を変えたい」と決意したのかもしれません。

生ぬるい風

いつもと変わらず 吹く⾵
語ることもなく 遠くまで
今⽇も僕らは ⾒えない明⽇を覗くから
いろいろな形で 未来が待つ
それぞれ夢を抱え ここに⽴つ
その⾜で さあ旅へ
望んだ答えがなくても

出典: 旅人/作詞:ケツメイシ 作曲:ケツメイシ

大人になってから「毎日がつまらない」と感じているのでしょう。

子供の頃の「何をしても刺激的でワクワクした気持ち」を思い出したいのかもしれません。

でも一度経験したことは感動も薄れてきます

ぬるま湯に浸かりすぎて体がふやけてしまう前に、肌のハリを取り戻したいと思い立ったのでしょう。

まだ体験したことのない世界に行って何が変わるのかは行ってみなければわかりません。

ただ、行かなければ何も変わらないことだけは決まっていると思ったはずです。

旅先で何か得られるものがなかったとしても「旅に出た」という経験を積めたのは収穫といえるでしょう。

考えていても始まらない

そして 過ちか正しいのか
今 僕には分からないが
恐れず⾏けば 分かるさ
信じて⾏けば 何か変わるさ
気ままに空を⾏く 雲のように
⾃由に流れる ⽔のように
⽣きてるからこそ 僕らも
⾵に任せ それぞれの旅へ

出典: 旅人/作詞:ケツメイシ 作曲:ケツメイシ

「この川の水はどこまで流れているんだろう?」と考えていてもキリがありません。

水のように「つかみどころのない悩み」を考えていても時間だけが過ぎてしまいます。

そうこう考えているうちに目の前にあった水もどこに行ってしまったのかわからなくなるでしょう。

人生も同じだとこの歌詞で表現しています。

コインの裏表がどっちになるかはやってみるまでわかりません

どちらが出るかわからないからやめておこうと思うのは安全な考え方だと思います。

でも博打を打たなければ明日は来ないと言われたら勝負に出るでしょう。

博打に負けたら明日を迎えても無一文で生きた心地がしないかもしれません。

ただ使い道もなくお金を腐らせておくくらいであれば勝負に出た方がマシだと思ったのでしょう。

だから主人公は「本当の明日」を見つけるために旅に出たんだと思います。

自分で選ぶ

⾏くあて彷徨って
分かるまで迷って
回り道ばかりの旅でも ⾃分で選んで
悩むだけ悩んで night & day
悩んで 悩んで 悩んで⾏く

出典: 旅人/作詞:ケツメイシ 作曲:ケツメイシ

ここまでの人生を振り返って「自分で選んだこと」が少なかったのかもしれません。

人の顔色を気にしながら自分にウソをついてきた可能性もあります。

またはやりたいことを我慢してここまで来たのかもしれません。

でも今回の旅は「自分で行き先を決めることができた」といえます。

たとえ迷ったとしても「自分で責任を持って進んでいく」という決意の表れといえるでしょう。

人から言われて目指してきた目的地なら途中でリタイアするかもしれません。

しかし自分が「行ってみたい」と決めた場所なら迷った場所すら良い思い出だと感じるはずです。