ごまかす為だけに飲まれる酒は
テーブルに置いてさえもらえない
出典: おーい!おーい!!/作詞:竹原ピストル 作曲:竹原ピストル
そんなイライラをお酒で解消しようとする自分。
2行目のテーブルの記述とはどういう意味でしょうか。
これは、誰かが「おつかれさま」と労い、用意してくれる状態ではないと予測できます。
こうした背景から、家族間あるいは周囲との関係もあまり良好ではないのでしょう。
何かに打ち込む幸せ、誰かと心を通わせる幸せを感じることができない日々が過ぎていきます。
アイデンティティに揺れる
自分はどこ?
確かにぼくはここにいるけれど
確かなぼくはどこにいるんだろ
ぼくはここにいるけれど
ぼくはどこにいるんだろ
出典: おーい!おーい!!/作詞:竹原ピストル 作曲:竹原ピストル
今自分は確かにここにいる。
しかし、それは本当の自分なのか?
ここから、自我の葛藤に気持ちが移っていきます。
あなたは自信を持って、自分はこういう人間だと受け入れ、それを正直に表現できますか?
自分の意思はしっかり持っていますか?
常に自信を持ってYESと答えられる人は少ないでしょう。
自信を持っている人は、ありのままの自分を受け入れ愛している人です。
ここで歌われているぼくは、現状の自分のことが好きではなく、それによって幸せになれていないのです。
何かに打ち込むことができないというのはその一例で、自分と向き合えていないことが根本的な原因なのです。
本のしおりからわかる、ちょっとした幸せも感じることができない自分
ようやく捩れ始めた文字
ぺたんと閉じてほったらかす
まどろむ為だけに読まれる本は
しおりを挟んでさえもらえない
出典: おーい!おーい!!/作詞:竹原ピストル 作曲:竹原ピストル
そんな気持ちで本を手にとっても、熱中することはできません。
この無機質な気持ちを、しおりを挟む行為で巧みに表現する竹原ピストル。
次はここからだ!と思いそっとしおりを挟む。
そんな行為も、日々幸せを感じることができない無気力なぼくには必要ありません。
しおりを挟んだときのちょっとしたワクワク感、日々のちょっとした幸せも感じることができず…。
なんとなく起きる、なんとなく仕事や学校に行く、なんとなく本を読む。
そんな惰性的な日々がこの歌詞からわかります。
心が動く瞬間と落ちる瞬間の落差
不安定な心
ときに赤錆びた焦燥に膝を揺らし
血液よりもせわしなく
ときに朝日に焦がされるがままに
亡骸よりも微動だにせず
出典: おーい!おーい!!/作詞:竹原ピストル 作曲:竹原ピストル
そんな日々に焦るときもあります。
そんな焦りを「赤錆びた」と表現しています。
頑張らなくては!という焦りではなく、ひたすら自信をなくし慌てている様を表現しているのではないでしょうか。
「血液よりせわしなく」という言葉の様に、焦り何かを変えようと動き出す自分。
本当の意思ではないため、空回りしてしまうでしょう。
また、それと正反対に、もう何もしたくない…と前述したような無気力な状態に陥ってしまうときも。
このように、常に心が安定していない、精神不安定な状態だということがわかります。
思春期の時期の悩み
こうした不安定な気持ちは誰にでも起こりえます。
学校生活、新社会人、日々の仕事、初めての結婚生活・育児など様々な要因も。
しかし、特に成長過程で自我が確立しておらず、自我の葛藤が多いのは子ども。
更に思春期の時期であるといえます。