練習をはじめる前に
まとめて練習するよりは少しずつでもこまめに
はじめてベースを手にとって弾いてみると、弦を押さえる指に力が入らなかったり、ツーフィンガーで弾いてみてもなかなか強い音が出せなかったりすると思います。
しかも、弾き続けるとなると手の特定の筋肉を酷使することになりますし、また、指先の皮も厚くないとすぐに指が痛くなってしまいますので、弾き慣れるまでは案外大変だったりします。
でも、練習を続けていると、ベースを弾くために必要な筋力がついてくるので長時間弾き続けていても疲れにくくなったり、指先の皮が厚くなって、指が痛くならなくなってきます。
そうなるためにはやはり、週末などにまとめて長時間練習するよりも、1日10分でもいいので毎日練習時間を取るのが効果的です。
ベース歴が長くて弾き慣れている人であっても、弾いていない期間が長いと指先が柔らかくなってしまうし、弾くために必要な筋力も落ちてしまうものなのです。
なので、弾き続けるための体力をつけるという意味でも、毎日ベースに触れる時間を取るようにしましょう。
本当に時間がなければ数分でもいいと思います。
アンプを使って音を出す
ベースやギターもそうですが、エレキ楽器は基本的に生音はあまり大きな音が出ません。そのため、ベースを初めて手にする方は生音だと音程が聞き取りづらかったりすると思います。
ベースを練習するときはなるべくアンプに接続して、アンプから音を出すようにするのが良いでしょう。夜間など大きな音が出しづらいこともあると思いますが、音量を絞ったりヘッドフォンを使えるアンプならヘッドフォンで聞くなど、なるべくアンプから音を出して練習してください。
大好きな曲をコピーする
初心者の練習といえば、まずフィンガリングやピッキングの基礎練習をひたすら繰り返すという地味な練習を想像してしまうかもしれませんが、地味な基礎練習は面白くないし、面白くないと続かないし、なかなか達成感を味わうこともできません。
なので、とりあえず最初から大好きな曲を弾けるように練習するのがおすすめです。その方が高いモチベーションを維持しながら練習を続けやすいからです。
基本的には大好きな曲を練習の題材に選べば良いのですが、難易度が高い、楽譜が市販されていないなど、あまりハードルの高い選曲をして練習が続かなくなってはいけないので、ここでは選曲のポイントを考えてみます。
弾きたい曲を選ぶ
上でも書いたとおり、選曲のポイントとしてはまず大好きな曲であることが大前提です。その上でのポイントですが、1つは、ベースパートがなるべくシンプルな曲を選ぶようにしましょう。
できればゆっくりな曲がいいと思います。ものすごくベースラインが速かったり複雑なフレーズが入ったものは、大好きな曲であっても避けた方が無難です。
はじめのうちはなかなか思うように弾けないので、あまり難易度の高い曲に挑戦すると、達成感を味わう前に挫折してしまうことになりかねないからです。
2つめのポイントは、楽器店や書店に楽譜が売っている曲を選ぶことです。耳コピができるのであれば楽譜がなくても問題ないのですが、はじめのうちは曲を聴きながらベースの音を拾うということもなかなか難しいと思います。
市販の楽譜はタブ譜というのが書かれていて、タブ譜を見ると何弦の何フレットを押さえればいいという情報がわかりますので、はじめはタブ譜を見ながら練習曲の押さえ方を覚えていくといいと思います。
とにかくまずは弾き切れるようになる
練習曲が決まって楽譜も手に入ったら、早速練習を開始しましょう。何はともあれまずは、曲のはじめから終わりまで通して弾けるようにがんばって練習してください。
一気に通しで練習する時間が取れなくても、細切れに少しずつ弾けるようにして、最後に曲全体をつなぎ合わせるというやり方でもOKです。
リズムも最初のうちはそれほどシビアにならず、とにかく弾き切れるようになることに集中してください。楽譜を覚えて、曲の音源に合わせて一緒に弾けるくらいになればまずはOKです。
もし途中でどうしてもつっかえるところが出てきたら、つっかえるところだけを繰り返し練習して、スムーズに弾けるようになりましょう。
このときのコツは、つっかえるところが弾けるようになったらすぐに通し練習に戻るのではなく、次に、つっかえていたところの前後のフレーズまで弾く範囲を広げてこれも何度か繰り返し練習することです。
つっかえていたところだけでは弾けるようになっても、通しで弾いてみると弾けなくなるということはよくあるからです。
そうならないために練習ステップをもう1ステップ追加して、つっかえていたところの前後のフレーズからもスムーズにつなげられるようにしておくのです。
なにしろ大好きな曲のベースを弾くのですから、練習することは苦にならないはずです。
楽しんで夢中になって練習しているうちに、いつの間にか弾けるようになっているのではないでしょうか。