跳ねるようなノリと哀愁のあるメロディが融合
林檎節炸裂のコード進行
「真夜中は純潔」は椎名林檎さんが作詞も作曲も行なっています。聴いただけで、椎名林檎さんとわかる歌声は別として、曲も椎名節が炸裂しています。
椎名林檎さんは、レコード店(古い!)などでは「J-POP」もしくは「J-ROCK」というジャンルにカテゴライズされていますが、彼女の音楽はPOPでもなければROCKでもないかもしれません。「真夜中は純潔」もそうですが、ジャズや昭和歌謡のエッセンスがうまく溶け込んだ、ジャンルレスの音楽です。
聴いた人の感性によってどうにでも捉えられ、かつ誰が聴いても誰の作品かわかる、すごい人です。
曲全体の構成は、そんなに複雑なものではなく、どちらかというとシンプルで、基本はBm/E7の繰り返し、F♯7を挟んでまたBm/E7に戻るという展開です。サビのところでGM7/F♯、そしてベース側がBm7をキープしつつもB♭/A/G♯と降りていくところがかっこいいですよね。
最近はやりの、どこがメロでどこがサビがわからないような曲ではなく、一直線の曲です。でも、椎名林檎さんが作曲するとこのシンプルな展開が「椎名林檎」になっちゃうんです。そこが椎名林檎さんたる所以ですね。
編曲と演奏はスカパラ
「真夜中は純潔」は、いつもの亀田誠治さんとのコンビではなく。編曲は「東京スカパラダイスオーケストラ」で、演奏しているのは「新東京スカパラダイスオーケストラ」。「新」と付いてはいますが、メンバーは全員東京スカパラダイスオーケストラです。
スカパラが編曲しているので、もちろん曲調も演奏も「スカ」のノリになっているんですが、この曲を初めて聴いた時からイントロのところだけで「椎名林檎」が来るぞという香りを感じたのは、私だけでしょうか。やっぱり椎名林檎さんです。
ちなみに、演奏メンバーは、 ・トランペット=NARGO ・トロンボーン=北原雅彦 ・アルトサックス&アジテイトマン=冷牟田竜之 ・テナーサックス=GAMO ・バリトンサックス=谷中 敦 ・ピアノ=沖 祐市 ・ベース=川上つよし ・ギター=加藤隆志 ・ドラム=茂木欣一 ・パーカッション=大森はじめ という構成です。
アップテンポなホーンセクションが大活躍
東京スカパラダイスオーケストラというと、最近では、さかなクンや志村けん、高橋一生&浜野謙太(在日ファンク/Newday/元SAKEROCK)とコラボしたキリンのチューハイ「氷結」のCMでもおなじみだと思いますが、はっちゃけるようなアップテンポのノリが魅力の日本を代表するスカ・バンドです。
「スカ」はもともとジャマイカ生まれの音楽で、「ンチャ、ンチャ」という 2拍目と4拍目を強調したリズムが特徴です。ジャマイカン・ジャズとも呼ばれるように、ジャズのビッグバンドからの影響もあってか、バンドの構成はホーンセクションを主体としていて、「真夜中は純潔」も全編ホーンセクションが大活躍しています。
バンドスコアは再販未定。でもダウンロードで入手可能
1曲だけのピース譜
「真夜中は純潔」のバンドスコアに関して調べてみたところ、フェアリーという楽譜出版社から「バンドスコアピース」が発売されていましたが、現在は通常版は再販未定になっていて、オンデマンド楽譜かダウンロード販売で手に入れることができます。
パートはボーカル/ギター/ベース/ドラム/ピアノ/キーボード/パーカッションに分かれていて、全15ページ。価格はダウンロード販売で税込778円となっています。
この出版社は、1曲だけのバンドピースを発売している出版社で、ユーザーの注文を受けてから1冊ずつ製作するオンデマンド楽譜も運営していて、「真夜中は純潔」のように品切れ再販未定となっている楽曲もオンデマンドで入手できます。
バンドスコアで1曲税込788円とちょっと高いと感じるかもしれませんが、学園祭やライブで1曲だけカバー曲を入れたいというような時には便利ですよ。
コード進行だけ知りたいのなら、コード譜付きの歌詞サイトも便利
完全コピーでなくてもいいので、コード進行だけ知りたいということであれば、ギターのコード譜が付いている歌詞サイトで検索すればすぐに探せるでしょう。
代表的なサイトとしては「J-Total Music」、「楽器.me」、「U-フレット」の3つですね。比較的にコードも正しく、過去のヒット曲から最新の曲まで幅広くカバーしています。3つとも著作権をクリアしている正規のサイトなので安心なのと曲数が多いいのが魅力です。
ただ、曲をコピーする際の採譜者の癖があるので、コード譜が異なることがあったり、難しいコードを簡単なコードに変えて表示していたりもするので、サイトを見比べてみることが大切です。