母校へ帰れ!を解説
ここではNMB48の楽曲「母校へ帰れ!」を解説していきます。
本作は学生時代を彷彿とさせる応援ソング。
センターは数少ない1期生の現役メンバー、白間美瑠さんが務めます。
本記事では楽曲に込められたメッセージを考察していくことにしましょう。
1番を解説
アドバイス
人間(ひと)はいくつになったって (愚かで)
失敗ばかりをするものだ (何度も)
頑張っていたって ダメな時もあるさ
そんなに落ち込むな
出典: 母校へ帰れ!/作詞:秋元康 作曲:永見和也
冒頭のシーンでは、落ち込む人に対してアドバイスを送る様子が描かれています。
消極的な考えで頭がいっぱいになっている相手に、楽観的な考え方で勇気付ける…。
苦しんでいる人を放っておけない優しい心の持ち主であることが分かります。
ではそんな心優しき人物の正体は一体誰なのでしょうか?
この方しか登場していない、今の短い文章だけでは判断できません。
本曲の歌詞全体で確認していくことにしましょう。
視点の変化
いつの間にか君も僕も
大人になってしまったんだ
何も成長していない
出典: 母校へ帰れ!/作詞:秋元康 作曲:永見和也
今までは応援する立場の人間から見た内容でした。
しかしここから視点が切り替わります。
まず2行目までの表現を見てみましょう。
純粋無垢で楽しかった子供の頃から、かなりの月日が経過していることが分かります。
時間が過ぎれば考え方や行動は変わるもの。しかし中身は成長していません。
そんな自分に虚しさを感じている様子です。つまりこちらは悩める人視点の歌詞となります。
サビ前までこの視点が続きますので、この立場を前提に読み進めてみましょう。
自己嫌悪に陥るのさ
どうやって 生きて行けばいいんだ?
もう 死にたくなって来たよ
出典: 母校へ帰れ!/作詞:秋元康 作曲:永見和也
主人公は失敗続きの毎日。できないことが続くと自己肯定感が下がってしまいます。
こちらの歌詞は、そんな苦悩の日々から生まれる感情を表現した内容です。
視聴者の視点から見れば、少々考えすぎだと思った方も多いのではないでしょうか。
特に最後の1文については究極の結論といえますね。
そう感じるのは私たちが当事者ではなく、客観的に捉えることができる立場にいるからです。
第三者から見ればなんでもない出来事でも、本人にとっては大切なこと…。
そんな事柄はいくらでもあります。
今悩みがある方は視点を変えて物事を捉えることで、変化が現れるかもしれませんね。
学校へ
さあ 母校へ帰れ!
人生の道 迷ったら
一度来た道 引き返して
あの校庭に立つんだ
出典: 母校へ帰れ!/作詞:秋元康 作曲:永見和也
手段を変えず、その場所で一途に頑張ることはとても重要なこと。
しかしいつも同じやり方ばかりでは解決しないこともあるでしょう。
そんな時に試してほしいのが初心に戻ることです。
本歌詞では戻ってみる場所、原点を学校に例えて表現しています。
さあ 母校へ帰れ!
見失ってしまった夢は
教室の机の中
また一から
探そうか
出典: 母校へ帰れ!/作詞:秋元康 作曲:永見和也
このように学校にまつわるフレーズが頻発するこちらの歌詞。
このサビで伝えたいのは、原点に帰ることの重要性です。
躓いた時は、場合によって振り返る勇気も大切だということを教えてくれます。
中でも印象的なのは探し物は「机の中」にあるという点。
靴箱の中でも自分の机の上でもない、というところにポイントがあります。
引き出しの中は、開けて見ないと中に何が入っているのか全体を確認することはできません。
解決の糸口は簡単には見つからないことの例えといえるでしょう。